« もう梅雨明けだろう | トップページ | 朝いちでサーフィン »

依存から自由に

「自分が食べ物を作る行為に関わることによって、すべてをどっぷりと依存している状態から少しでも自由になれる気がするのです」

今日のひとことは、ちょっと長いけれど、今日読み終えた本の中から。
春に(に)さんの畑にお手伝いにおじゃましてからこっち、“土に触れる”をテーマにした本を手に取ることが多い。

「田園に暮す」(文春文庫+PLUS、鶴田静著、エドワード・レビンソン写真)
「庭仕事の喜び」(河出書房新社、ダイアン・アッカーマン著、古草秀子訳)
「忘れられた日本人」(岩波文庫、宮本常一著)

・・・・最後のは直接的ではないけれど、明治・大正・昭和を農村に生きた人々を描いている点、やはり“土”に関する本ともいえるだろう。
そして今日読み終えたのが、6月に中公新書から出た「農のある人生」(瀧井宏臣著)

Nou_002_2 「ベランダ農園から定年帰農まで」という副題からもわかるように、割合はともかく暮らしの中に農を取り入れる生活を勧める内容。
東京都区内の農業体験農園、地方のクラインガルテン(宿泊できる小屋が建つ敷地内で農園を作る。年単位で借りる)、棚田や果樹のオーナー制度を利用するいわゆる週末農民、星川淳さんの“半農半著”をヒントに生まれた“半農半X”、そして団塊の世代に帰農を呼びかける・・・・それぞれのスタイルで農業を楽しんでいる人を具体的に紹介している。
これから自分も土に触れる生活をしてみたいと思っている人、自分が食べるものは自分で作ってみたい人、自然豊かな田舎で暮らしたい人、とにかく少しでも“農”に興味を持つ人だったらきっと面白く読めるに違いない。読んでいるうちに、自分にもできそう、やってみたい!と思えてくるのだ。
なにを隠そう、わたしもそうしたひとりなのだから。

(に)さんと(か)さんの畑を手伝いながら、自分もいつかこういう生活をしてみたいと強く思うようになった。でも、実家が農家なわけでもなく、ノウハウなんてないし、頭で考えるほど簡単でないことも承知している・・・・なんていろいろと考えてしまうと、人間動けない。
っていうか、どう動いていいかわからない。
この本はそんなわたしに大きなヒントを与えてくれた。

冒頭にあげたのは、田んぼのオーナーになり、都内から茨城県に年8回ほど週末農民として通っている編集者の言葉。
この方をはじめ、別に仕事を持ちながら農に関わっている人は、時間的には忙しい生活を送ることになる。ゆっくり休める休日に遠くまで出かけて体を使うのは、しかし、家で終日なすこともなく過ごすより、ずっとストレス解消になると、みな口をそろえて言う。
体を動かし、体によいものを生み出し、自らが心身ともに健康になるだけでなく、日本の自然環境・景観を維持し、地域に残る生活文化を支え、危機的状態にある日本農業を救うことに繋がる“農のある人生”。

もちろん、いいことばかりではないことは本書の中にも失敗例があげられている。
けれど、無理をせず、自分に合ったやり方で、楽しんでやることができたら・・・・海の近くで“農ある暮らし”ができる場所、真剣に探してみようか。

|

« もう梅雨明けだろう | トップページ | 朝いちでサーフィン »

読む」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/178798/15974552

この記事へのトラックバック一覧です: 依存から自由に:

« もう梅雨明けだろう | トップページ | 朝いちでサーフィン »