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追分文学

先日公開されたばかりの宮崎駿の新作映画『風立ちぬ』が早くも話題になっているようですね。
好意的な感想が多いようですが。

この映画を見た人の中で、堀辰雄を読んだことがある人は果たしてどれくらいいるのだろう?
ふと、素朴な疑問が浮かびました。
わたし自身は、多感な10代(中学~高校)に、どっぷり浸かったほうですから。
正確にいえば、ソネット詩人の立原道造に、文字通り“恋して”いた時期があって、堀辰雄はその余波(?)で読み始めました。
日本橋の本屋で立原の詩集の完全復刻版を見つけて、今でも本棚の一番いい場所に並べてあります。
高校時代の部活の夏合宿が軽井沢だったこともあって、一人で軽井沢~追分に旅行に出かけて、立原の詩や堀の小説の舞台となったあたりや定宿だった油屋周辺をウロウロ彷徨ったりもしたっけ。

その頃、新幹線はまだ開通しておらず、碓氷峠を越えていく信越本線。山越えの機関車は別の物に取り換えるために横川駅での停車時間が長く、ホームに降りて“峠の釜めし”を買う時間がたっぷりあった時代。
峠を越える列車から見る風景がゆっくりと流れていた時代。
今でもわたしは浅間という山に、得も言われぬノスタルジーを覚える。

立原や堀たちが滞在した昭和初期の雰囲気は、わたしが旅した昭和の終わりごろにはすでに失われつつあっただろうけれど。
その頃よりもさらに今は、まったく空気が変わっているのだろうな、きっと。
もうすっかりご無沙汰になってしまった軽井沢に、いや信濃追分に「久しぶりに行ってみようかな」そんな気にもなったけれど、思い出はそのままにしておいたほうがよいのかもしれない。

ちなみに映画『風立ちぬ』はまだ観てないし、見る予定もありません(笑)

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