歩く(森のこと)

ひたすら下山

間に別の日記がはさまってしまいましたが、月山の2日目の様子をアップしておきます。

土曜日、歩いている間はほとんど雨に降られずラッキー。自分のレジャー運(というか、お天気運)のよさを、またしても実感。けれど前線が近づいていたせいか、風は強く。
ところが・・・・
18時に夕食を取り始める頃には、風に加えてかなり強い雨が降り出しました。
しかも、寒いsign03 寒冷前線の通過にともなって(多分の予想・・・・天気図を見ようにもケイタイは繋がらないし、テレビも当然ない)気温がぐんぐん下がり、山小屋の中にいても暖房のない部屋は寒いので、食事が終わってもストーブのある食堂でおしゃべり。
BGMは、屋根や窓ガラスに叩きつける雨と風の音coldsweats01
火のぬくもりってホントにありがたいと、こんな時にしみじみ思う。ストーブの窓から炎を眺めていると、それだけで穏やかな幸せな気分になれるし。火を発見した古の人はエライ!!

20時過ぎには部屋に戻り、明日の朝はご来光・・・・とまではいかなくても撮影ができるコンディションになってるといいな~、と願いながらお布団にもぐりこみました。
部屋は食堂よりも屋根に近いので、外の様子がダイレクトに伝わってきます。時折建物が揺れるくらいの風を感じながら、この音で眠れるんだろう・・・か・・・・・・? と思っているうちに・・・・眠ってました(笑)

朝起きてみても風の音は相変わらずdown 雨も降っているし、とてもじゃないけど朝食前の撮影なんてムリ(涙)
それにしても、いったいこの台風並みの暴風は何時間連続して吹いているんだろう・・・昨日の夕方から余裕で12時間以上。
月山に何度も来ている(つ)さんによれば「この程度の風自体は月山頂上ではそんなに珍しくない」とのこと。でも「こんなに長く続くなんてね~」と。
これじゃあ撮影どころか、今日中に山を下りられるのかしら? わたしは明日も休みだからいいけど・・・・なんて、一瞬ホンキで考えました。

さて、8時という山小屋とは思えない時間に朝食を済ませ、のんびりと、でもカンペキに防水&防寒対策を整えて「あんまりここで待っていてもしょうがないから」と、覚悟を決めて外へ出ることに。
他のグループはすでに出発しており、わたしたちが最後。
「これに懲りずにまた来てくださいね」と見送ってくれた小屋のお母さんに、心からのお礼を伝えて、いざ暴風の中へdash(幸い、雨は小降り)

頂上の比較的平らなところから下り始めのポイントでいきなり難関。
まともに立っていられないくらい強い風が真向かいから、ってか、つまり稜線を伝って下から吹き付けてくる。風で吹き飛ばされたザックカバーを収納。(つ)さんは眼鏡を外す・・・・それでちゃんと見えるのかな?? 眼鏡してても雨で見えないかsweat01
で、姿勢をできるだけ低くして一歩一歩進もうとするけど、風にあおられて足を下ろすのもなかなか大変。
こりゃ~自分史上最強の風だなぁ・・・なんて考えながら、いやマジでヘタすると飛ばされます。
頂上にあるお稲荷さんとお地蔵さんに手を合わせ(この際神仏混交なんてカンケーナイっ)、いつも心の中にいてくれる神様に今日も祈る。「自分が持てるベストを尽くしますから、どうか無事に麓に戻してください」

だけど、全身緊張して、神経を張り詰めながら降りたのは、時間にすればおそらく10分にも満たない。しばらくすると、地形が変わって風当たりもやや弱まり、ホッと一息。
その後も、弱まったとはいえ十分に風が強いことには変わりないし、雨で足元が滑りやすいので、気を緩めることなく一歩ずつ、下へ。
昨日歩きながら「明日お天気がよかったらじっくり向き合おう」なんて思っていた、お目当ての花や木の実たちにも目もくれず、「また来るね」と心の中でつぶやきながら、ひたすら下山しました。

しっかし、ただただ歩を進めることに集中していると、かえって頭はいろんなことを考えるもので。
こんなときに普段の磯歩きが役に立つな~とか。磯でも山のトレイルでも一緒で、次にどこに足を置けばいいのかっていう判断が、瞬時にできるようになるワケです。
ついでに、フラもかなり山歩きに役立っているな~って(笑) 足腰、確実に強くなっているみたい。あ、心肺機能も。

それに。ふだん都会でいくら着飾って、いい持ち物もって、キレイにお化粧して、すましていても、いっぱしウンチクを語ってみても、こんな状況ではそんなものは一切役に立たない。問われるのは、体力と精神力、経験、自分を信じる力・・・・生身の人間として持てるものだけなんだな~・・・・とか。そういうものがきっと人間にとってホノモノの財産であって、お金や持ち物、ステイタスなんて「へっbleah」ってなモンで。
あ、アルに超したことナイけどね(笑)
スッピン&雨でグショグショになった顔で、冷たい空気のセイで鼻水が絶え間なく出てくる顔で、そんなことをずっと考えてたっけ。今思うと笑えるケド。

でも、ま、一番よかったのは、サイアクの状況のときも気持ちに余裕があったこと。
海でも山でも、厳しい状況下では結局それが一番大事な気がする。
パニックになったら、オシマイ。

ってなワケで、またもや親には話せないような経験を積んでしまいましたが、神様は祈りを聞き届けてくださって、今日もこうしてのほほんと生かされているわけです。ありがたや。
そして、経験が浅い隊員のことを気遣いつつ、無事に下山させてくれた(つ)隊長にも心から感謝です。パニックにならずに済んだのも、頼もしい隊長がいてくれたからだなぁ。

090913_12360001 そうそう、そんな思いをして降りてきた麓には、こんなにステキな場所がありました。
時間に余裕があったので、山形県立ネイチャーセンターに足を伸ばして、建物には入らなかったけど、まわりのトレイルを散策しました。山もいいけど、森もいい!
なんといっても落ち着きます。

写真は、トレイルをほんのちょっと外れたところにある川。
月山に降った雪や雨を集めてくだってきた流れです。ブナの森に囲まれて、文句なく素晴らしい。
これからの紅葉、そして新緑の季節に訪れてみたいです。

| | コメント (0)

霧雨に咲く花

去年の7月に初めて訪れて、今回2度目の月山。
土曜日は雨はたいしたことがなかったのですが、風がかなり強くて撮影にはなかなか厳しい条件でした。
お天気の行方もハッキリせず、リフト乗り場のお兄さんも「午後からお天気崩れますよ」と注意してくれたこともあり、姥ケ岳は通らずに最短ルートを選んで頂上を目指しました。

霧というよりは雲の中を歩くという感じで、視界は開けず。
でもナナカマドやカエデ、オオカメノキなどの木々も、チングルマなどの草たちも、そろそろ色づき始めていました。
その一方、最後まで雪が残っていると思われるあたりでは、まだまだウメバチソウがキレイに花開いていたり、なんとsign01たった一輪だけど、ニッコウキスゲが花を咲かせていました。
霧の中にポツンと鮮やかなヤマブキ色のニッコウキスゲを見ていると、ふと「霧雨の中にポツンと咲くレフア」のイメージが浮かびました。
レフアとニッコウキスゲとじゃ、花の色も形も咲き方も、咲く環境もまるっきり違うけれど・・・・これからは“Lei Ho'oheno”を踊るときは、あのキスゲの姿が浮かぶに違いない、そう思います。想像よりも体験のほうが強いですもんね。
090913_10490001
春から夏にかけては圧倒的に白と黄色の花が多かったけれど、秋はリンドウの青にとても 心惹かれました。
青といっても明るい、ほとんど水色のようなものから濃い青紫、そして終わりかけの茶色がかった青・・・・どれも見事に心をとらえます。
あ、ここにも・・・・あそこにもnoteって

あとは、やっぱり秋といえば「実り」
090913_11090002 オオカメノキ(写真)やナナカマドの赤い実
ヒロハゴマキ(?)の青い(黒い)実・・・・
ブルーベリーの仲間はお味見してみたけど、ブルーベリーそのままの味がしました。
おいしかったhappy01
でも、生き物達の貴重な食べ物ですから、人間は欲張らずにちょっとだけね。

肝心の写真撮影の方は・・・・風当たりが弱い岩陰などで、辛抱強く風待ちをして、この日はなんとか3カット撮れました。
出来映えは・・・・現像の結果待ちですが、良く撮れていたら後ほどここにもアップするかもしれません。

途中撮影で15分くらい費やしたけど、12時40分くらいから歩き始めて頂上に着いたのが14時40分くらい。ほぼコースタイムどおりでした。
だけど、予想以上に気温が低くなり、「まさか着ることはないと思うけど念のため」と思って持っていった薄手のワタ入り中間着(P社のマイクロパフプルオーバー)を着込んでちょうどいいくらいでしたsad

| | コメント (0)

春を見つけに

金曜日は雨、今日もまた冷たい雨。
そんな二日にはさまれて、久々に晴れた昨日、葉山と横須賀の境界あたりをお散歩してきました。
昨日は今年度最後のMKリーダー研修。
午後からSHの裏山ともいえる峰山へ出発。葉山に住んでいながら、わたしにとって初めてのルートにはさまざまな発見がありました。090228_14330002

道路沿いのお家の庭にはツバキやウメ、モモが咲いていて、メジロたちが忙しそうに蜜を吸っています。小鳥たちも、雨続きの先週はお腹をすかせていたのでしょう。
道路から舗装されていない山道に入ってしばらくすると、竹やぶに囲まれた畑が見えてきます(写真右)
自分が住んでいるすぐ近くに、こんなにのどかな里山風景があったなんて・・・・confident

畑にはブロッコリー、ソラマメ、ハクサイなどが植えられ、菜の花の黄色が鮮やかです。
畑の向こうにはウメの花が満開。その姿が見える前から香りがただよってきてました。

にゃんこ達も、陽だまりでウトウト・・・・。
平和だ・・・・happy01
足元の道端にはオオイヌノフグリの大群落。写真では色が出ていませんが、真っ青なじゅうたんのようです。
春だねぇ~sun
090228_14220001_3 090228_14330001

細い山道は先週の雨で少しぬかるんでいましたが、足跡がたくさんつけられていて、この路を好んで通る人が多いことを知らせています。
しばらく進むと木の間越しに水面が・・・・その名も大池。
でもちっちゃい(笑)

小さいけれど(小さいが故に?)護岸などされておらず、周囲を冬枯れの林に囲まれて、幽玄な雰囲気。
なんとなく小網代の森に似た雰囲気で、「やっぱり三浦半島なんだなぁ~」
交通量の多い幹線道路から20分くらいで、こんなに静かな場所にエスケープできる・・・・いいとこ見ぃ~っけたnote
090228_14430001 090228_14560001

写真上右は稜線から眺めた三浦半島南側。
真ん中ヘンに見えるのが久留和の港。
三浦半島の向こう側には房総半島もクッキリ見えました。

そして、昨日のベストショットはこれ ↓
090228_15410001
菜の花ごしに光る海。
黒っぽく浮かんで見えるのは尾ケ島です。
昨日は海もホントにおだやかで、沖を行くカヤックものんびりモード。

午後だけのショートハイクでしたが、その割には変化に富んだいいルートで、海と山がほど近い葉山の魅力を改めて見直したお散歩でした。
途中、リーダー研修らしくアクティビティも織り交ぜられ、みんなで俳句をひとひねりしました(ハイク de 俳句?!)
というワケで、わたしも一句。

曲がるたび
きらめく水面(みなも)
香る花

おそまつでしたsweat01

| | コメント (0) | トラックバック (0)

これも葉山

090110_11520002
今日はMKリーダー研修
今月は「海・川・森のつながりを知る」ということで、我が家の裏山ともいえる三ケ岡緑地のハイキング。
だけど、三ケ岡を歩くだけじゃなくて、大浜海岸から下山川を越えて一色海岸沿いを歩き、真名瀬側から三ケ岡へ、そして尾根をずーっと歩いて旧役場前に下りるという、ミニミニぐるり旅。

写真は、海岸を歩いて三ケ下の駐車場に上がる直前の岩場の上に見つけたもの。
リュウゼツランの花(の後)です。写真では大きさが伝わらないと思いますが、高さ4メートルはあります。リュウゼツランは30年に一度しか花をつけないそうで、非常に貴重な場面に出逢えたわけです。
ちょっと南国チックで、葉山っぽくないですよね。

今日はお天気もよかったし、空気がとっても澄んでいて、大島から伊豆半島、富士山、丹沢、江ノ島が近くに見え、三ケ岡の上からだと相模湾をぐる~っとめぐるそれらの地形がよくわかって、「ああ、葉山ってこういう場所にあるんだな~」って、改めて葉山の価値を見出した気がしました。
ハイキングに出る前の講義で、横須賀市立人文博物館の林館長のお話を聴くことができて、三浦半島の自然について意識を向けられた影響も大きかったと思います。

来週は、ここを子どもたちと歩きます。
さて、どんな発見があるでしょうか。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

雪景色

雪景色
写真仲間と群馬県の玉原高原に来ています
期待どおりの雪景色
しかもパフパフの軽~い粉雪!
今シーズン初めての雪に自然と顔がほころび、心が弾みます
指先や爪先がジーンと冷たくなる感覚さえも
懐かしく思える

スキーシーズンが始まる前
森が眠りにつこうとする、つかの間のこの時季の
なんともいえない静けさが
なんとも言えず好きだったりするのだ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

色が出ない~

色が出ない〜
さすがの携帯カメラも太刀打ちできてませんが…すんばらしぃ~錦秋です

秋の森はいい匂いがする
かわいた、香ばしい、ほんのり甘いような…なつかしい匂い
やっぱり写真では伝えられないのが残念です

(青森・蔦温泉より)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

初月山ふりかえり

暑い下界に降りてきて、いつも通りに都会への通勤が始まっても、彼方の山の上にはあの世界が今日も静かに広がっているのだ・・・・と思うと、心の中に涼風が吹く。
Makani 'Olu'olu

携帯で写したものだけど、いくつか写真をアップしておこう。
080705_10050001_2登山情報。
路線バスを姥沢で降りて、リフト下駅へ向かう途中、入山管理料(200円)を支払う窓口の下に、その日の山の様子が記されている。

リフト上駅から頂上までのタイムコース
残雪情報(滑り止め必携!、ガイドロープあり)
花情報・・・・頂上クロユリ(見ごろ)・・・
       姥ヶ岳周辺 ヒナザクラ、ヨツバシオガマ・・・
 その他多数咲いてます。 など、嬉しい情報をゲット♪

080705_13170001_2土曜日はこんな空気の中を歩きました。
山形市街は朝から暑かったのだけど、山はこの通り・・・・霧と雪、そして風が強く。
マクロ撮影には、ちょっぴり忍耐力が要求されました。

リフト降りてすぐの斜面はもちろん、ちょっとした雪渓では、スキーヤーやボーダーが多数滑っていました。テレマーカーもちらほら。

写真のモデルは同行の(つ)隊長と(く)ちゃん
080705_12510001
姥ヶ岳山頂のツガザクラ

木道から離れたところに咲いていて・・・・MZ-3のレンズは標準ズーム(28-70mm)と50mmマクロしか持って行かなかったので、届かず・・・・「試しに」と思って携帯で迫ってみたら、ちゃんと大きく撮れました。
う~む、露出補正といいズーム機能といい・・・・携帯カメラ、バカにできませんな。


080706_08120001 この日は頂上小屋に宿泊。
写真を撮りつつ、ゆっくりゆっくり上ったので、10時半にリフトに乗り、姥ヶ岳を13時過ぎに出発、頂上小屋には17時に着きました。

この写真は日曜日の朝に撮ったもの。
土曜日は残念ながら雲が多く。
でも夕食を取っていると、だんだんと陽射しが!・・・・食べ終わって外に飛び出したものの、「寒~い!!」
風がかなり強く、薄着だったので、あえなく撤退。部屋の窓から眺めましたが、結局下の方は雲が厚く、落日を楽しむことはできませんでした。

そして、日曜日の様子は、6日の日記に書いたとおり!
土砂降りの雨にあうこともなく、ちょっと登っただけで、こんなにたくさんのお花たちに出会え・・・・ホントについていた初月山でした。ビギナーズラック~♪
(つ)隊長いわく、「北アルプスでこれだけのお花畑を見ようと思ったら、登りが大変だよ~」って。
そうか・・・・月山、ナイス! また来るね!!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

夏! だけど、雪!!

080706_09340001
こんな景色の中をゆっくりゆっくり歩いてきました。
足元には色とりどりのお花畑…雪解け後すぐに顔を出すショウジョウバカマからチングルマ、イワカガミ、ハクサンイチゲ、クロユリ、ミヤマウスユキソウ、ヨツバシオガマ、ミヤマシオガマ、ツガザクラ、ハクサンチドリetc...

雪渓から見上げる空には入道雲(今年初めて気づいた)

早春から初夏まで、季節を行ったり来たり、存分に山の醍醐味を味わった2日間でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

フィッティング

フィッティング
新宿南口を昨夜23時半に出て、夜行バスにて5時前に山形駅に着きました。

今日はこれからバスを乗り継いで、月山に登ります。

写真は、次のバスまで時間があるので、隊長の(つ)さんに軽アイゼンのフィッティングをしてもらっているところ。
では、気をつけて行ってきまーす。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

今度はスカルパ

今度はスカルパ
長年愛用していた Lower のトレッキングシューズが、この前蔦の森を歩いたとき、とうとうソールが剥がれてしまった。
修理に出してこれからも履くつもりだけど、来月初めに行く月山には間に合わない。
「ソールだけ修理しても、本体がけっこうヘタってたりするから、結局アンバランスになっちゃうんだよね~」と、山のスペシャリストでもある(つ)さんが蔦で言っていたこともあり、「1足新しいのを買おう」と思って、仕事帰りに御徒町の OD Box に寄る。

ピークなんて目指さないヘナちょこトレッカーとしては、本格的な山のお店は敷居が高くて入りづらい。ので、海山問わずアウトドア関係の道具を買うときは、 OD Box をよく使う。
ここの店員さんは、こちらにあまり知識がなくてもバカにしたような態度を取ったりしないし、親切で感じがいい。

レディースのトレッキングシューズの品揃えは決して豊富ではないけれど、目的に沿うレベルのが数種類はあった。そのうち、SCARPA の2種類に目を留めた。オールレザーのとナイロンコンビのと。
で、結局、今までのがオールレザーのゴツいタイプだったのと、さほど重い荷物を背負って山歩きをすることもナイだろうと思って、軽い方に決めた。

このシューズが、ものスゴク軽いの! まず手に持ってビックリしちゃったもん。24センチで片足540gだって。しばらくご無沙汰している間に、確実に技術が進んでるのですね~。
履いてみてもそれは実感できて、まるでランニングシューズのような感覚ですよ。
お店のお兄さんも「僕も同じタイプのを買いましたけど、かなり履き心地いいです。履いて店の中走っちゃいましたよ。その気持ちわかるでしょう?」って。
うん、確かに。特に蹴り上げた瞬間がなんとも軽くって、底にバネでも付いてるんじゃない?ってくらい。
ふふふ、これは歩くのが楽しくなりそうな靴だ♪

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ウリハダカ・・・・?!

玉原写真教室2日目の一コマ。

昨年春の写真教室に引き続き、今年も玉原は花盛り。
中でも今年はウリハダカエデとタムシバ(ニオイコブシ)の花とのタイミングがドンピシャで、どちらの木も「こんなにあったかなぁ~」ってくらい、よく目についた。

タムシバは何度トライしてみても、満足のいく撮影ができたためしがナイから、今回もあえてカメラを向けることはなかったけど、ウリハダカエデの花は大好きだし、“かんざし”のようなその姿を見ると、ついついフィルムを費やしてしまう。
今回は“かんざし”が立派に下がったものや、蕾からほころびはじめたばかりのものまで、いろんな表情の花が見られたし、おまけに今日は雨上がりで雫をまとった姿が一層魅力的!

で、センターハウスの駐車場から歩き始めてまもなく、地面から直接顔を出している短い枝先についた花を撮らせてもらおうと、はいつくばって地面に顔をくっつけるようにしてマクロ撮影をしていたら、年配の女性の集団が背後を通りかかる。
「あらぁ~、何してるのかしら? 写真??」
「何撮ってるの??? あー、あの新芽????」などと、口々に・・・・まぁ、その賑やかなこと。

ついには「これ、何ていう木なのかしらね~」なんて言い合っているから、顔を上げて「ウ・リ・ハ・ダ・カ・エ・デっていうんですよ」と、ゆっくりと言葉を区切って教えてあげた。
すると・・・・中の一人が「え? ウリハダカ?っていうのー??」
(おいおい、違うよオバちゃん。ヘンなとこで切らないでよね・・・・)と内心苦笑していると、
「やぁだ、違うわよ! ハダカじゃないわよ、ウリハダよ!!」と別のオバちゃんが、ガハガハ笑っている。

「はい・・・・ウリハダカエデ・・・・です」もう一度、正式名称を繰り返してあげたケド、果たしてどこまで正確に伝わっただらうか?
集団が通り過ぎたあとも、しばらく笑いが止められなくて、手持ちマクロ撮影ができませんでした。
いやはや、オバちゃん、恐るべし。
彼女たちに間違った名前を刷り込んでしまったとしたら・・・・ごめんよ、ウリハダちゃん♪


(ウリハダカエデの撮影はすべてフィルムカメラでしたので、写真のアップは後日・・・・って、こればっかり)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ハルゼミ誕生

玉原写真教室での一コマ。
ハルゼミ誕生
銅金沢ルートをたどっての帰り道、ちょっと後ろを歩いていた(に)さんが「おやおや・・・・」と声に出して足元をのぞき込んでいる。
ナンダロウ? と思ってわたしも戻ると・・・・(に)さんの靴の先になにやら動いているものがいる。

「何か動くものがいるな・・・・と思って、よく見たら、セミだよ!」と(に)さん。
なんと、たった今、地面の穴から枯葉を押しのけて出てきたばかりのハルゼミだ。
6本の足をひとつずつ交互に、懸命に動かして、歩き出しているその姿は、せつなくなるほど健気。
生まれた時にはもう親はいなくて、たったひとりぼっち。誰に教えられるでもなく、羽化する場所へと進むその姿に「君(と君の仲間たち)は、偉いね・・・・」と心から思う。
落ち葉や小枝を乗り越えそこねてひっくり返り、ジタバタもがいて立ち上がり・・・・時々、疲れては?ピタッと止まる。そんなことを何度となく繰り返しつつも、だんだんと足取りがシッカリとしてくるような。

いったい、この生まれたばかりの小さな命は、何を目当てに歩いているのか。
始めのうちは、どう考えても(に)さんを目指しているとしか思えない動きを見せて。
(に)さんが右へ動けば右を向き、左へ動けばそちらへ針路変更する。
「何か大きな存在を感じているんだろうね」と(に)さん。
「温度を感じて暖かい方へ進んでいるんじゃない?」などと言う仲間たち。
わたしは「影を察知して、影のある方を目指しているんじゃないかなぁ?」と思ったな。

そんな風に、そこにたまたま居合わせて、このめったに見られないドラマに出会えた4人の仲間とともに「がんばれ~」と見守る。
もう夕方も5時を過ぎて、だんだん薄暗くなり気温も下がってきているし、お腹もへっているけれど、どうにも立ち去りがたい。
「早く道を外れて木に登らないと、誰かに踏まれちゃうよ」(だって、見事に枯葉色(保護色)!)
「鳥に食べられるんじゃないぞー」
みんな、勝手な声援を送っている。

さて、20分ほどもたっただろうか。
080524_16370001穴から3メートルばかりトレイル上を歩いて、やっと一番近くのブナの幹を見つけたハルゼミくん。
枯葉の上を歩いていたときとは見違えるほどのしっかりとした足取りで、ガシガシと幹をよじ登って行きましたよ。
写真左は、その様子にカメラを向ける(に)さん、(七)ちゃん、(生)さん。

いやぁ、いいものを見せてもらいました。ありがとね。
よいパートナーを見つけて、どうか無事にいのちを繋いでください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

妖精たちの森

5月第二週目の蔦の森。
去年は芽吹きのタイミングに“どんピシャ”で、滞在した2日の間にも、それとわかるほど葉の開きが進んだ(詳しくは去年の記事「蔦の森」をご覧ください)
今年は雪解け~芽吹きの進み具合が全国的に早く、蔦も去年よりは葉の色が濃い。
けれど、去年は気づかなかった、というか出会えなかった種類の花が、そこここに。
080510_013
青い森は関東圏のブナ林と違い、林床がササで覆われず、代わりにシダが一面を埋め 尽くす(この様子は「夜明けの森で」の写真を)。蔦の森も例外ではないのだけど、この時季はまだ新しいシダの葉は丸まっている。
雪解け後、林床がシダで覆い尽くされるまでの、ほんの数週間だけ顔を出す妖精(スプリング・エフェメラル)たち。
キクザキイチゲ、ニリンソウ、ツバメオモト、コミヤマカタバミ、何種類ものスミレ・・・・それにエンレイソウやユキザサ、ツクバネソウ・・・・だけでなく、シラネアオイの姿も!

もうしばらくするとシダが葉を広げ、地面には光が届かなくなる。
その前に、つかの間の陽の光を求めていっせいに咲き誇り、子孫を残し、やがて土に還る小さな小さな花たち。
「そうか、シダの下にはこんないのちが眠っていたんだね」と、青い森に何年も、何度も通っている(大)さんも口にするくらい、今回はたくさんたくさん目についた。

決して派手ではないけれど、ポッポッポッと小さな灯りが点っているかのようにも感じられるスプリング・エフェメラル。春の喜びを一身に表しているかのような“妖精”たちの存在のおかげで、いつでも楽しい森歩きが、よりいっそう心弾むものとなった。
なんたって、つかの間の花盛りに出会えたのだから。

この次蔦の森に行くときには、彼女?たちはもうシダの下、そのまた下の土に隠れて見えなくなる。
けれど、そこにはちゃんと来年への約束が大切にしまわれていることを、わたしは忘れないだろう・・・・これから先はずっと。
出会うとは、そういうこと。


(ポジフィルムで撮った写真は、後ほど時間があるときにアップします!)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

静かな湖畔の

連休の蔦の森は・・・・

土曜日はほとんど無風で、乾いた軽い軽い粉雪が静かに降り
日曜日には強い風
さらさらの雪は、一度積もったはずの木々の梢から、地面から、屋根から
いとも軽々と再び空に舞い上がり
上空には今季一番の寒気が入り込み、森に出た人間たちを凍えあがらせて
人間はといえば、カメラを操作する指先の感覚がなくなり・・・・あえなく温泉を選ぶ (^_^;)

月曜日の朝は・・・・一転して青空!
日の出前に宿を出て、仲間と4人、誰もいない蔦沼のほとりへ
アカゲラ、カラ類・・・・の声を聞きながら
(あんなに小さな体で、鳥たちはこの寒さをどうやって凌ぐのだろう)
思い思いの場所で、待つことしばし
2008114_007
背中の方から上ってくる生まれたての太陽の光を浴びて
正面の沼とその向こう側の斜面の木々が淡~い赤に・・・・次いで白っぽく・・・・そしてまた眩い黄色へと
刻々と変化する光の色のかすかな移ろいを
人の目と心は追いかけ、カメラで拾い、フィルムに収めようとするけれど
日ごと繰り返される、けれど一度として同じではない自然のドラマを
その場にいない人に伝えることは・・・・
とてもできない

その場に身を置くことの、大切
そこにいられることへの、感謝

| | コメント (0) | トラックバック (0)

winter wonderland

2007_025 今日も、いいお天気♪
(←)遠くには、真っ白に雪化粧した谷川連峰も臨めます。
すごー、きれーい!!

2007_027
振り返れば、ブナの森の向こうにも雪の山が輝いています(→)
名前はなんだろう? 武尊[ホタカ]山系には違いないのだけど・・・・(^^;)



眠りにつく前の静かな森とはいっても、よくよく気をつけてみれば、来春の約束の証=冬芽はしっかりとふくらんでいるし、この森で冬を過ごす、あるいはもっと南へ渡る鳥たちの声もそこここに聞こえます。
それから、冬も眠らない動物たちの足跡も賑やかに森の中を駆け巡っていますよ。
2007_006_2 (← ウサコの足跡。手前から2歩目、いったん立ち止まって彼(彼女?)は何を考えたのでしょうか?)

彼らのフィールドである森へ、ちょこっとお邪魔しに来た人間たちも、久しぶりのまばゆい世界&ふわふわの浮遊感に、はしゃいだり、じっと佇んだり。
雪の世界は、どうしてこう、ワクワクするのかなぁ?
真冬になって吹雪くようになったら、そんなノンキなことも言っていられないケド、今日は風もほとんど吹かず、一日中雲ひとつない好天に恵まれて、雪のワンダーランドを心ゆくまで味わったのでした♪
こんな季節は晩秋と初冬のあいだのほんの一時期のこと。
気温もほどよく高く、雪の森でお昼寝した仲間もいましたよ~ (^-^)
今シーズンは超ひさびさにネイチャースキーに行こうか・・・・なーんてことまで思った至福の2日間でした。

2007_021本日のおまけ:雪の上の落し物
雪面には動物たちの足跡だけでなく、いろんな落し物が見つかります。
ブナの殻斗(かくと=種が入っているカラ)やカエデの種、ツルアジサイの花(ドライフラワー状態)などなど・・・・写真はシナノキの実。いくつかの実の先にはプロペラがついていて、風で遠くに運んでもらおうという願いを込めた形をしています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

初雪・玉原

先月の写真教室で立ち会ったあのブナ(詳しくは、10月14日の記事「終わりのかたち」をご覧ください)にまた会いたくて、写真仲間と玉原へ。

この旅を企画したときには「あのブナにうっすらと初雪が積もった場面・・・・」を思い浮かべていたのだけれど、先週突然(?)北から寒気団がやってきて、北海道や東北はもちろ2007_002ん、玉原がある北関東の山沿いにも降るわ降るわ・・・・
で、お目当てのあのブナは、こんなになっていました・・・・(^_^;)→
まだ根雪にはならないだろうから、これからまた融けるとは思うけど、もうすっかり雪のお布団にくるまって眠りについた風情・・・・

まわりの森もすっかり雪景色。
積雪は、ペンション情報によれば30センチとのことだけど、もっとあるような・・・・ツボ足で歩けないことはないけれど、ブッシュではヒザ上、吹き溜まりでは腰までもぐります♪

2007_024 真っ白な雪面と、抜けるように深い深い青空と、その間をつなぐ冬枯れの木立とが織り成す美しい世界。
来月になればスキー場がオープンして、ゲレンデをスノーシューで縦横無尽に歩き回るなんてできないし、スピーカーからはムダな音楽が鳴り響くのだろう。
その前の、ほんのつかの間の静かな森・・・・

春に芽吹き、夏の強い光を浴びて栄養を蓄えて自らも成長し、秋には子孫を実らせて命をつなぐ。エネルギーを存分に使い果たして葉を落とし、眠りに着こうとしている・・・・大好きなブナの森はそんな静けさに満ち満ちていました。

2007_007本日のおまけ:静かな一日の終りにふさわしい夕暮れ

オープン前のスキー場の雪面が、不思議な色に染まって、森から出てきた仲間と思わず足を止め、しばしそこから動けませんでした。
今日という一日を与えられたことを思い、自然と頭をたれたくなります。
明日も、よき日でありますように。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

キノコのこのこ

秋の森を歩く楽しみのひとつは、キノコ探し。
とはいっても、キノコに詳しいわけではないから、どれが食べられる種類なのか・・・・ということは、自慢じゃないけどサッパリわからない。

それでも、枯葉の下に、倒木の脇に、その姿を見つけたときの嬉しさ。
それはもう、ただただ「かわいい」の一言につきる。
キノコを妖精に見立てた物語を作りたくなる気持ちもわかるなぁ~って思っちゃう。
もちろん中には「これでもか!」ってほど、ビッシリごっちゃりキノコだらけ・・・・なんて場面もあって、人によっては「ひょぇ~、気持ち悪い~」なんて感想をもらすこともあるけれど。

先日の玉原写真教室でも、何種類かキノコたちとの出会いがあった。
キャンプ場の隅に落ちていた太目の枝。最初はその形が面白いなーと思って心ひかれたのだけど・・・・。
2007_
近づいてみると、いくつもキノコをつけている。
枝のこちら側、あっち側、おっと横にも・・・・って感じで、枝の形とキノコの立ち位置?とを組み合わせて、写真を「それらしく」仕上げるためには、あれこれと角度を変え、距離を変え、目線の高さを変え・・・・で、こんなのを撮ってみた。
これは水曜日の好評会でも、文字通り好評だった写真。
2007__2
今度は、もちょっと接近。
2007__3

そんなこんなで、地ベタに頬っぺたをくっつけ、這いつくばって、道行く人をビックリさせながら、しばしキノコたちと楽しくお付き合いいただいた。カメラを手にしているからいいものの、手ぶらでいたら、そーとーヘンな人に違いない。
(カメラを持っていても、あまり理解されないことも多いですが・・・・ ^_^;)

2007__4 (←)こんなコもいましたよ
ミルフィーユのように幾重にも積み重なった枯葉の下から「よっこらしょ」って、赤い顔を出したキノコちゃん。
とってもあったかそうで、秋の陽だまりの中、居心地がよさそうでした♪
もうすぐ寒い冬がやってくる、その前のほんのひとときの陽の光を、しっかりと味わっているようでもありました。



・・・・・
このキノコたち、かわいいだけでなく、もちろん森の中で重要な役割を担っているわけで。森の分解者として地上で倒木などを土に還すだけでなく、地面の下にはキノコの菌糸のネットワークが張り巡らされていて、樹木と樹木をつなぎ、栄養などをやりとりしている・・・・ということをかなり以前に本で読んだことがある。
目に見えない地下に、そんなネットワークが発達していると考えると、ちょっと愉快。やはり森はひとつの大きな生命体なのかもしれない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

蔦の秋

写真仲間3人と金曜の夜行バスで青森入り、現地でさらに2人と合流して、6人で蔦の森の紅葉(黄葉)を満喫してきました。
リバーサルで本気で撮った写真は、まだ現像が上がってきませんので、とりあえずコンパクトデジカメで撮影したスナップショットで、日本一の森の秋の様子をご紹介しましょう。

Photo 青森を7時30分に出る十和田湖行きのJRバスは、途中「萱の茶屋」で休憩。
バスを降りたとたん、枯葉のいい匂いに気づきます。
なんだか子どもの頃を思い出す、なつかしい香りです。
ここで、すでにこんな紅葉に出迎えられて、いよいよ期待が高まります。


200710_009 土曜日は曇り空。
森を歩き始めると雨が降り出しました。
この雨のおかげで、森がいっそう鮮やかに色づきます。
写真は蔦沼川を蔦沼方向からのぞんだところ。
ブナが多いので紅葉というよりは、黄葉と呼ぶにふさわしい。
ド派手な華やかさはないけれど、黄色にもいろいろ・・・・いつまでもそこにたたずんでいられる落ち着きがあります。



200710_025 一転して日曜日は、ドピーカン!
絶好の行楽日和。
写真もコントラストが強すぎていまいちですが、ご勘弁を。










Photo_2
シダの森へと向かう道。
6月に訪れたときは新緑が瑞々しかった林床のシダも、透き通ったライムグリーンに。
レース細工のような美しさです。






200710_018 カエデの赤とコシアブラのクリームイエローのコントラスト。
仲間とこの樹たちを相手に撮影をしていたら、カメラを持ったハイカーが続々と集まってきて、ちょっとした撮影会みたくなったのには、笑えました。
でも、ホント、見事でした。
みなさん、いい写真撮れたかな?
わたしもポジフィルムで撮った方の出来映えやいかに・・・・?

200710_028 宿に一番近いひょうたん沼。
周囲の木々の色が映りこんで、水面まで赤く色づいてみえます。
朝ここを通ったときは、8X10(エイトバイテン)の大きなカメラを向けている人がいましたが、奥のススキの穂が輝いているのを狙っていたのでしょうか。
沼の表情は、その時よりも午後の方が魅力的に思えました。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

オニフスベ

みなさん、ホコリタケというキノコをご存知でしょうか。
森によく生えている、形はマッシュルームに似てコロンとしていて、柄がほとんど見えないキノコ。カサカサに乾いたカサをちょんちょんとつつくと、カサに開いた穴から粉のような胞子がパフッて感じで出てくるので、その名がついた。
ちなみに若いうちに食べると、とてもおいしいとか。

2007oct_004 写真はオニフスベといって、ホコリタケの仲間。
ただし、ホコリタケのようにかわいらしい大きさではなく、ハンドボールくらいはある(写真の中に写っているクローバーと比べてみてください)
これは(に)さんの家のお庭で撮影したもの。今年になって突然、これひとつだけ生えてきたとのこと。表面の皮がパリパリになってめくれていて、指でポンポンと叩くと、やっぱりホコリ(胞子が)舞い上がる。
ひゃ~、こんなキノコ初めて見ましたよ。
面白がって胞子をバンバン飛ばしたから、来年はひとつと言わず、たくさん生えてくるかもしれませんね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

終わりのかたち

森の時間、樹木の生命は、人間のそれよりもずっとずっとスパンが長い。
実生を見つけると同時にいつも思うのは、種から生まれたばかりのこの生命が運よく成長できたとして、一人前の大木になるのを、わたしは見届けることができない・・・・ということだ。
めまぐるしく変わる人間の世の中とは別の時間が、森の中には流れている。

けれど、10年も同じ森に足を運んでいると、少しずつの変化に気づくことがある。
往々にしてそれは、若い生命の成長に対するよりも、老いた生命の衰退に対する気づきであったりする。
「このあたりの木々・・・・勢いがなくなってきたかな」とか
「ああ、あの樹、とうとう葉を茂らせなくなっちゃった・・・・」とか。
そして今日・・・・

玉原の銅金沢ルートを歩いていくと、先を歩いていた仲間が数人立ち止まって何かを取り囲み、思い思いにカメラを向けている。写真教室で誰かが何か興味を引くものを見つけた200710_038 ときには、よく見られる光景だ。
今度は何だろう・・・・と思って近づいてみると。
ルートマップにも「先が折れたブナ」として載っているほど、このルートの目印になり“顔”でもあった立ち枯れのブナが、根元をほんの少し残した状態で倒れているのが、目に入った。
一瞬、胸を衝かれる思い。

200710_023 この樹はわたしが初めて玉原を訪れたときにはすでに「先が折れたブナ」としてそこにあった。その時の高さは7-8mあったろうか、立ち枯れて折れたてっぺんには他の樹種の幼樹が育っていたりした。
数年前にはさらに上半分が崩れ、残った部分にはサルノコシカケや他のキノコがたくさん生え、キツツキ類につつかれた穴が無数に開いていて、誰もが一度はカメラを向けたことと思う。それくらい存在感がある樹だった。
それが、地面に身を横たえている。ガイドの橋谷さんによれば「7月に来たときはまだ立っていたはず」というから、倒れたのはここ3ヶ月の間ということになる。

たいていの倒木は、倒れてもほぼ元の樹の形を保っているが、この樹は細かくあちこちで折れている。おそらく倒れるときにすぐ側の若いブナにぶつかったと思われるのに、その若い樹には傷一つ付いていない。ボロボロに砕けて、見事な大往生。
(に)さんが「こんなに(ボロボロに)なるまで立っていたんだね」と、しみじみとつぶやいた。
来るたびに、立ちながらにしてだんだんと朽ちていく姿を見るにつけ、いつかこの日が来ることは心のどこかで予感していたハズなのに・・・・
なんとも感慨深く、しばらくその側でたたずみ、立ち去ることができませんでした。
なんだか、ひとつの時代が終わったような気がして。

倒れた木肌を撫でながら、この樹は何年ここで生きたのだろう・・・・という思いにふと、とらわれて。
生まれたての実生の行く末を見届けることはできないけれど、何十年、何百年前に生まれた生命の終りに立ち会うことができたのだ。いのちとの出会いの不思議。
「森は死にゆくいのちがたくさん・・・・」という小寺さんの言葉も思い出される。命を終え、土に還りゆく存在たちへの哀悼の気持ちを込めて、ご自身の作品展の会場にレクイエムを流していた小寺さんだったら、この場面をどんな風に作品にするのだろうか。

ちょっとセンチメンタルになってしまったけれど、冷静に考えてみれば、これは森の中の当たり前な出来事。淡々と、途切れることなく続けられてきた悠久の営みなのだ。200710_026
目の前に横たわるこの樹にしたって、人間の感情とはなにも関係なく、ただ土に還り、これからまた他の生き物たちにいのちをつなぐだけなのだ。
折れた部分にはもう、びっしりとキノコたちが群生し、森の時間はつながっていきます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

実りの玉原

この週末は群馬県の玉原高原へ。
いつもの年より1週間早い日程で写真教室が開催された。
今年は紅葉の進みが遅れていることもあり、森はまだまだ緑色が半分くらいを占めていて「紅葉の撮影」を目的に来たならばガッカリすることろ。けれどもわたしたちは、どのタイミングで行っても、その時なりの森全体を楽しんじゃおう!という撮影スタイル。
そして実際に楽しめちゃうノダ。
200710_014 200710_018
この週末も、錦秋というワケにはいかなかったけど、ツタウルシ(写真上右)は鮮やかに色づいていたし、日当たりのよいところではカエデの類もチラホラ。
そしてなにより、赤い実やキノコ、どんぐり・・・・実りの秋を満喫できた。
とくに赤い実はマルバフユイチゴ(写真下左)、ツリバナ、コマユミ、ナナカマド、ユキザサ、オオカメノキ、ツルリンドウ・・・・と、ひとくちに赤といっても様々な色合いや質感を楽しむことができた。これらは、いつもの時期だと終わってしまっていて、会えないことが多いのだ。
200710_004 200710_008 200710_016
また、意外にもブナの実(写真上中)が結構たくさん落ちていた。しかも大きく、虫にも喰われていない。この春はさほど花をつけているように思えなかったのに、これは嬉しい誤算。
ブナはそのまま食べられるので、拾って皮をむいてポイっと口に放り込む。ちょっとしたおやつ=行動食。学校にお勤めの人は「子どもたちに」といって、職場(やはり学校)でハムスターを飼っている人は「ハムスターってブナ食べるかな?」と言いつつ拾って帰っていた。ブナの実をもらうなんてゼイタクなハムスターだよね。

ブナだけでなく、ミズナラのどんぐり、トチノキの大きな実(写真上右)もゴロゴロ落ちていて、参加者はみな申し合わせたようにひとり一つは拾っていて、大きさなどを比べっこしているのが面白かった。こちらはブナと違って、食べるにはアクを抜かなくちゃならない。加熱して水にさらして・・・・を繰り返し、食べられるようになるまでには20日くらいかかるとか。
見た目はクリにそっくりだけど、間違っても拾ってすぐにかじってはいけません。

これだけ木の実がたくさんなっていれば、去年のようにクマたちがおなかを空かせて里に下りてくることも多くないだろうと思うと、それが一番ホッとしたりして。

普段、海辺で暮らしていると、高原の森の、とくに秋の森の空気・・・・匂いと透明感とカラリと軽い爽やかさが新鮮で、その反面懐かしく。
通い始めて10年になる玉原は、写真仲間の言葉どおり、わたしにとっても「帰ってきた」と思える場所のひとつ。
今秋も、ただいま。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

夜明けの森で

日曜日は3時に起床。前夜8時半に寝たものだから、すっきりパッチリ目が覚めた。
「さあ、あの森へ行こう。あそこで夜明けを迎えるんだ」

鍵がかかっている玄関を、(大)さんに教えられた通りに?勝手に開けて、外へ出る。
昨夜も一滴も降らなかったようだ。空には雲ひとつない。
「シダの森の撮影は、雨上がりの曇り空で無風が最適」とのことだが、今朝のコンディションで一致するのは「無風」だけだ。
はやる気持ちを抑えるように、ゆっくりと、まだ薄暗い森の中を進む。

もう“蒼い森”へ50回は通っているという(大)さんも、「まだ(あくまでも、まだ)クマには出会っていない」という。これだけ豊かな森ならば、生息していてもおかしくないんだけど。
おなかを空かせた彼らが朝ごはんを楽しんでいるところをジャマする心配がほとんどないのは、気が楽だ。
とはいえ、万が一の“ビギナーズラック”ということもあるから、気配りは怠らない。
できるだけ、自分の気配は消して森に溶け込もうと努めつつ、全身で周囲の気配を察知する。まるで小動物になった気分。でも、イザとなったら、先にこちらの存在を相手に伝えなくちゃね。

こういう状況をフツーの人は(って、何を普通というのかは難しいけれど)、とくに女性ならば、「恐い」と思うのだろうか。
わたしの場合・・・・畏れ=畏怖の念はあるけれど、けっして恐く=恐怖はない。
「こーゆーの、好きだなぁ」って、愉しく快い気分が心の底から湧きあがってくる。
けれど、夜明け前の森の中を“ひとりで”歩いている娘のことを知ったら、母はなんと思うだろうか・・・・などと考えたりもする。
「なんでわたしこんなことしてるんだろ?」というかすかなギモンは、その先に待っているであろうものへの期待感の大きさによって、心の隅に追いやられる。

そうこうするうちに、東の空がだんだん明るさを増してくる。
日の出前にあの場所に着かなくちゃ。
わき目もふらずに路を急ぐ。
そうしてたどり着いたシダの森は・・・・モノトーンの世界で、そよりとも空気が動かない。
弾んだ息を整え、静かな空気を乱さないように、森の奥へと進む。
昨日の昼間出会った樹々にあいさつをしながら。
「ここにいさせてくださいね。ここで一緒に夜明けを迎えさせてね」

200706_030 斜面の中ほどに場所を定め、しばし森を味わう。
今、ここには、いったいどれくらいの“いのち”が存在しているのだろう。
何万、何百万・・・・何億? もっともっと・・・・。
樹木、草本、シダ、キノコ、鳥、虫、カエル、けもの、目には見えない菌類・・・・その中にお邪魔しているわたしも、それらとなんら変わりない、単なるひとつのいのち。
それだけたくさんの“いのち”が息づいているハズなのに、この静けさは。
響いてくるのは早起きの鳥たちの声だけ。

やがて・・・・モノトーンだった世界が、わずかずつ色づき始め、静けさはそのままに、かすかな色の変化で、時が止まってはいないことを知る。
さあ、もうすぐ夜明け。一日の始まりだ。
今日もよいお天気になりそう。わたしは雨が欲しかったけれど、あなたたちはお日様からたくさん栄養が得られるね。
「ここに、いさせてくれて、ありがとう」

と、そんな感傷に浸っていられたのも束の間、陽が昇り、森の中に光が射しこんでくると、あらららら・・・・樹々がみるみる赤く染まっていく!
「ひゃぁ~、どーしよー!」
自分がカメラを持って撮影に来ていたことを急に思い出す。
うわうわうわぁ・・・・と声に出しつつ、あせって斜面で転びつつ(カメラは無事!)、刻々と変化する光をつかまえようと、夢中でシャッターを切った・・・・
(この間はフィルムカメラの撮影に集中していたので、デジカメのスナップはなくて・・・・画像でお伝えできないのが残念)

ある程度まで太陽が昇り、光の変化も落ち着いて、いつも見慣れた表情の森になったの200706_032は、6時半ころ。
わたし自身の興奮状態?もおさまり、気がつくとお腹がへった。
行動食を食べ、落ち着いて、再度森を見渡す。
斜面に大の字になって、視界を緑色でいっぱいにする。

今日は、素晴らしいスタートが切れたよ。もう、なにもいらない。
たとえ写真が撮れてなくても・・・・って、いうのはウソだけど♪

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ふたたび、蔦の森へ

先月2週目、ちょうど芽吹きの胎動が激しいタイミングに立ち会うことができた蒼い森。
その時の喜びが忘れがたく、この週末ふたたび蔦の森に足を運んだ。

昨夜21時30分に東京八重洲を出るラフォーレ号に乗り、予定では7時のところ、今朝は6時30分に青森駅前に到着。バッチリ熟睡!とはいかないけど、それなりに眠れたようで、心配していたほど気分は悪くない。雪がない季節には、これからも利用することになりそう。

青森駅からは、7時30分発の十和田湖行きバス「みずうみ号」で蔦へ向かう。
乗客は10数名。ザックを背負い、本格的に山を歩く装備の男性が大半。
このバスは青森市内から萱の茶屋、八甲田ロープウェー、酸ヶ湯、傘松峠、谷地温泉などを通る。
無雪期に訪れるのは初めてたが、懐かしい地名や風景に数年前のネイチャースキーを思い出す。
やはり北八甲田は・・・・胸が空くくらい、空が広い!
東北の山々のたおやかな稜線を眺めていると、自然と顔がほころんでくる。1時間45分のバス旅も、車窓からの景色を楽しんでいると短く感じられるようだ。

9時14分に蔦温泉に到着。
撮影に必要ない手荷物を宿に預けて、早速ロケハンに出発。
まず目指すのは、(大)さんイチ押し!のシダの森。
蔦の森のメインの遊歩道を少し外れたところに、その場所はある。
「小寺さんも2週間前にここを歩いたんだな・・・・」なんて思いながら、人がひとり通れるほどの狭い道を抜け、倒木を乗り越えていくと・・・・「ここか!!!」

200706_016 トチやカツラ、ブナの立派な樹が点在する窪地の林床一面に、若々しいシダがじゅうたんのように広がっている。
そのシダが、(大)さんの予言、もとい予想どおり、一番美しい時期を迎えているのだ。例年ならば6月2週目くらいがピークとのことだが、今年は少し遅れているらしい。
斜面を登ってふり返り、窪地全体を俯瞰してみた眺めは、素・晴・ら・し・い・・・・。
この森を独り占めしているなんて。
この時は昼近くの陽の光が射し込んでいてコントラストが強すぎ、撮影には向いていなかったけれど、明日の夜明けはここで過ごすことに決めた。
200706_019
昼食は蔦温泉の食堂で、前回食べて気に入った「ひっつみ」がメインの定食(→)をいただ き、午後はビジターセンター脇から遊歩道を歩く。
雨を期待していたのだけれど、見事な晴天で汗ばむほどの気温。もう初夏だ。
蔦沼川の色が、雨の午前中に歩いた前回とは全然違って見える。水分と光のマジックが作り出す、森の不思議。
200706_022 ブナの森には6月ともなればギンリョウソウ(写真左)が顔を出す。
それが、あちこちに塊になって生えているのが、なんともユーモラス。
「どーして、そんなにギュウギュウ生えちゃったのかなー、君たちは?」 
ちょっと見、タツノオトシゴみたいでもあるよね。

途中からはメインルートから分かれ、前回歩かなかった野鳥の小路を進む。
メインルートは人が絶えないが、こちらのルートは週末だというのに誰にも会わない。
遊歩道というよりは林道。幾層にも積もった枯葉の感覚が、足裏に柔らかく伝わってくる。けもの道の趣もあり、とてもいい雰囲気。
比較的若くスラリとした姿のブナが並ぶ清々しい森。ところどころミズナラやトチノキの大木がアクセントを加えている。

その名のとおり、野鳥の声がたくさん聞こえて。
一番目立つのはキビタキかな。大好きなツツドリの声も遠くに聞こえ、カラ類はあいかわらず。シリシリシリ・・・・というムラサメの慎ましやかなさえずりも心地よい。
鳥の声と、エゾハルゼミの声と、頭上高く通り過ぎる風の音だけに包まれ、枯葉を踏みしめながら、ゆっくりと歩を進める。
人間はわたしひとりだけれど、寂しくはない。それどころか、この解放感はなんだろう。
ゴミゴミした都会からまとってきた何物かを、少しずつ脱ぎ去り、身も心も軽くして、できるだけ自分を森に同化させていく(その気になっているだけだとしても)

どうやら、今回も蔦の森はわたしを快く迎えてくれたようだ。感謝。
200706_007 200706_043 200706_036

| | コメント (0) | トラックバック (0)

玉原は花ざかり

今週末は、わたしの年中行事?のひとつとなっている、木風舎主催、(に)さん講師の玉原自然写真教室。
20075_001 さっき帰宅したばかりの今でも、耳の奥でツツドリの声が響いている。
ツツドリだけでなく、カッコウ、ウグイス、ホトトギス、センダイムシクイ、カラ類、アカゲラetc,etc...そして鳥ではないけれど、ハルゼミの声も・・・・新しい命を生み出すべく、森の生き物たちは短い季節を懸命に生きている。
そのための声が、こんなにもバラエティに富んでいるなんて、いのちとは、その形だけでなく、なんて芸術的なんだろう。

恋の季節を迎えているのは動物たちだけでなく、植物もまたしかり。
オオカメノキ(写真上)とクロモジ、ウリハダカエデは今が一番の見ごろ。トチノキやミズナラ(雄花)、ツリバナはこれから開くところ。足元を見れば、エンレイソウ、フデリンドウ(写真下)、何種類ものスミレたち、ズダヤクシュ、ミヤマシキミ、ニワトコ・・・・。ユキザサはもう少しで花が開きそう・・・・ゲレンデ脇の沢ではミズバショウもまだ開いていた!20075_028

大丈夫。玉原の森は、賑々しく、明るく、活動的で・・・・「沈黙」の二文字とは無縁のようでした。

いつもより1週間遅い日程で開催された写真教室。おかげで、ここ数年お目にかかっていなかったホオノキの柔らかい柔らかい芽吹きに出逢えた♪
春と秋の写真教室を通じて2日間とも雨に降られなかったのは、10年目にして初めてかも。少し降ってくれてしっとりとした森の表情も見ることができたら、言うことナシなのだけれど、それは欲張りというもの。
2日間、春のエネルギーいっぱいの森の中を気持ちよく歩けただけで満足しなくちゃね。
これで写真が思うとおりに撮れていたら・・・・って、それも欲張りでしょうか。


PS:そうそう、玉原の林床を覆うササにも、今年は花がついていてビックリ!
「なんだかササにいつもの勢いがないな~」なんて思いながら歩いていたら、他の参加者の方が花らしきものを見つけて「これだ!」
たしか、ササもタケと一緒で花をつけるのは何十年に一回のはず。そして花をつけた年はいっぺんに枯れるんじゃなかったっけ?
とかくジャマもの扱いされがちなブナ林のササ。かわいそうとは思うけど、枯れてスッキリしたところをちょっと見てみたい・・・・ような気もするのでした。
いずれまた勢力盛り返してくるのでしょうが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

蔦の森

二日目はいよいよ、とうとう、待ちに待った蔦の森へ。
わたしは雪のシーズンに北八甲田を4回ほど訪れたことがあるが、グリーンシーズンの八甲田は初めてだし、蔦の森はどの季節もまったく初めてだ。
この蔦の森を含む、十和田湖周辺の森を「青い森」と呼び、そこに魅せられて撮影に通い続ける(大)さんが、「青い森の芽吹きは世界一!」と豪語し?何年も前から誘ってくれていた場所。
そんな風にいうと、どんなに深々とした、人を容易に寄せつけない場所にあるのか・・・・と思ってしまうけど、その実、蔦温泉旅館の裏山に一周3キロくらいの「沼めぐりコース」と呼ばれる遊歩道が整備されていて、撮影目的でない人ももちろん入って思い思いに歩けるようになっている。
コースタイムは、のんびり歩いて1時間というところだろうか。
ふーん、けっこう人の匂いを感じる森なんだなぁ~なんて、歩き出す直前は思っていた。
ところが・・・・。

遊歩道を歩き始めてすぐに、「うわぁ・・・・・ごめんなさいっ!」20075_026
自分の認識の甘さを謝るハメになった。
水と新緑が織り成す、なんともいえないハーモニーに、その静けさに、さっそくカメラを取り出して何カットかシャッターを切った後のこと。
折りしも雨がぱらつき始め、あっという間もなく本降りに。さっきまでの青空はどこへやら。
すると・・・・どうだろう!

まわりの樹々の葉が見る見る色を変え、芽吹きの勢いに加えてさらに活き活きとし始めたではないか。
幾重にも重なった葉の色を映して、森の中の空気までもが緑色。
ブナの幹はひときわ黒く、カツラのハートは滴をまとう。
幼樹から幹周り数メートルはあろうかと思われる巨樹までがバランスよく見られ、健全に育まれているブナがぶ厚く続く・・・・蔦の森はそんな所。
そうそう、ブナの森ではおなじみのオオカメノキも元気よかった~♪

この日は13時半くらいに撮影を終えるまで、降ったり止んだり、かと思うと一瞬日が射したり・・・・その度にめまぐるしく表情を変える「青い森」
自分の周り360度、ドーム状にすっぽり新鮮な緑色に包まれて。
その緑色が・・・・実際に見た人にしかわからない、想像を絶する色(というのは(大)さんの言葉)
この世の中にこんなに美しい色、幸せな光景があるんだろうか。
「たとえこれからの自分の人生に海がなくてもかまわない・・・・」そんな血迷った錯覚に陥りそうになるほど、雨に濡れる蔦の森の新緑は素晴しかった。
そしてその新緑は、二日と同じ色ではない。この季節のブナの森は、日ごとに葉の展開が進み、今回二日間だけの滞在でも、明らかに変化がわかるほど。
とくに今週末は、通い慣れた(大)さんも驚くほど芽吹きが進んだ。夜の間にも葉が開くのだということを、わたしは今度の旅で初めて知った。

そんな森の中、意味もなく叫びだしたいくらいのこの喜びは、一人ではとても抱えきれない。
友人たちの名前を心の中で呼んでは「一緒に歩きたい!」と思いながら歩いていた。
今度の短い(だけど充実していた!)旅では、初めての「青い森」にして、最高の姿を見せてもらった。
これはきっと「これからも来なさい」という、森の神様のお告げに違いないなんて思ったりして。
さて、この次は誰と来ることになるのかな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

キミドリ

お気に入りのアコースティックギター・デュオ“DEPAPEPE”の曲は、ドライブで聞くのにぴったり♪
夏や海をイメージした曲も多いけれど、なぜか新緑の季節によく似合うな~って、ずっと前から思っていた。若い二人が奏でるエネルギッシュな曲調が、樹々の芽吹きのエネルギーあふれる様子とぴたりとマッチしているからだろうか。
とくに、好きなアルバム「Ciao! Bravo!!」の1曲目「キミドリ」なんて、その名のとおりで。

(つ)さんと八戸からのバスを焼山で降り、夜中車を走らせてきた(大)さんと合流。
お昼を食べてから、走り出した(大)さんの車の中では“DEPAPEPE”(アルバム「Let's Go!!!」)がかかっていた。サスガ♪
空は春らしく、うっすらと雲がかかり、でも太陽の恵みはちゃんと感じられる。
風も程よく吹いていて。
そんな気持ちのよい空気の中、奥入瀬上流へと走る。

「ちーちゃんは奥入瀬初めてだから・・・・」と助手席に乗せてもらう。
車窓からも、明るい渓畔林のキミドリ、キミドリ、キミドリ~♪
そして道に沿っては、ず~っと清らかな流れ。
違う、違う。
道が流れに沿ってるんだ・・・・すごいところに道を造ったもんだねー。
「この道がなかった頃はどんな森だったのだろう?」などと思いつつ、この道路があるおかげで、今日のこの喜びがあるのだから、感謝しなくちゃね。

樹を避けるように通された道は、ゆるやかに曲がりくねり、ところどころ道幅が狭くなっていたりするのも好ましい。
どちらを向いても胸躍る光景が広がっているのだから、首を右に左に、上に下に、動かすのが忙しい。
助手席でジッとしているのがタイヘンなくらい、体の内側から嬉しさがこみ上げてくる。
ホントは「キミドリ」なんて、カンタンで人工っぽい色なんかじゃ、ぜんぜんナイんだけど、表現のしようがない。
100の言葉を並べても、わたしの拙い文章能力では伝えきれない。
ならば、写真で表現できたら・・・・と願うけれど、それはもっと無理そう・・・・(トホホ)

結局、午後は4時間ほど、渓流沿いに移動しては要所要所で車を止め、3人思い思いに撮影。
木々はようやく芽吹きが始まったところ。ピカピカのうぶ毛が生えた柔らか~いブナ、赤みを帯びたハート型の葉がリズミカルな水玉模様を浮かび上がらせるカツラ、イタヤカエデは紅葉かと見まごうばかりに赤~黄色い芽吹き&花・・・・。
樹々の下の林床には、スミレ、ニリンソウ(サンリンソウもありました)、エンレイソウ、キクザキイチゲ、コミヤマカタバミetc,etc....のスプリング・エフェメラルたちが咲き誇っている。
「これだけの群落が育つということは、よほど土壌(環境)にあっているんだね~」
20075_004 20075_015
初めて訪れた超有名な観光地、奥入瀬渓流は、想像した以上に自然度の高い場所だった。渓流沿いをのんびり歩いてみるのも楽しそう。
写真はすべて、デジカメで撮影したスナップショットです。
本気の撮影はどんな成果か・・・・は、現像してのお楽しみ!
  20075_011_1
(上の写真、流れのギリギリでカメラを構えているのは、同行した(つ)さんです。その向こうのブナのスケールがおわかりいただけるでしょうか)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

春山われは

冬ごもり 春さり來れば 鳴かざりし 鳥も來鳴(きな)きぬ
咲かざりし 花も咲けれど 山を茂み 入りても取らず
草深(くさぶか)み 取り手も見ず
秋山の 木の葉を見ては 黄葉(もみじ)をば 取りてそしのふ
青きをば 置きてそ歎く そこし恨めし 秋山われは

万葉の古(いにしへ)、こう歌に詠んで若葉の山よりも錦秋の山に軍配を上げたのは額田王だけど、
わたしならば・・・・迷うことなく、「春山われは!」

まぁ、心の内にある人への想いを込めて上の歌を詠ったと解釈されている額田王に比べて、わたしの方はといえば、情念もなにもありゃしない。
ただただ単に、春の芽吹きの喜びといのちのエネルギーに満ち溢れた森が大好きなだけだ。
誰かが言っていたっけ。
「紅葉は年によって当り外れがあるけれど、芽吹きは毎年必ず同じようにやって来る」
だけど、何度季節が廻ってきても、ピカピカの芽吹きに輝く山を目にする時の、この心のトキメキは止められない。
毎年同じように・・・・だって、ぜんぜん飽きない。
「うわぁ~~~っ!!!」って叫びだしたくなる衝動を抑えるのに一苦労。
なんなんだろうね、これは。

今まさに、関東南部はそんな季節を迎えている。
今日は写真仲間とともに狭山丘陵の雑木林へ、春の息吹を感じに出かけた。
20070415 場所はトトロの舞台のモデルとなったといわれる八国山緑地、そして多摩湖周辺の(都立)狭山公園。
昨夜は西武新宿線沿線にお住まいの(フ)さん宅に泊めていただいたので、午前中からのんびりたっぷり楽しむことができた。
西武園駅に近づくにつれ、車窓からもフワフワもこもこした雑木林が目に飛び込んできて、「わぁー、すご~い、いい感じぃ・・・・」と口が開きっぱなし。
だって、どれひとつとして同じ色がないんだから!
(写真では、その色が出せなくて・・・・ひじょーに残念! ぜひ、自分の目で見に行ってくださいな)

林の中に足を踏み入れれば、小学校2年まで住んでいた相模原を髣髴とさせる雑木林のたたずまいに、子どもの頃のわくわくが甦る。
そうだ、わたしの自然体験の原体験は、武蔵野の雑木林だったんだ!
明るい林の中にはシジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ、アカハラ、ホオジロ、モズ、ムクドリ、ツグミ、オナガ、まだ鳴き方がヘタっぴぃなウグイスに、サンショウクイらしき姿も。あと、アカゲラにしては大きな体はアオゲラぽんちゃんか?! とにかく、野鳥が期待以上にたくさんいて賑やか♪

コナラを中心とした木々も、イヌシデ、クヌギ、イロハモミジ、ヤマザクラ、オオシマザクラ・・・・ウワミズザクラは花盛り。オレンジ色したツツジはこれから。
あまり捩れてないネジキや強情っぱりのムクノキ・・・・今回覚えたよ。
そんな樹木たちと出会いながら、ずーっと土の上を歩けるコースがまた嬉しい。
そんな気持ちのいい歩きやすい道だから、犬を連れた人、一人であるいは二人でお散歩する人、ランニングする野球部少年たち・・・・適度に人とも出会い、お互いにこの空間を楽しんでいるんだという無言の共感が持てる気がして、ますます嬉しくなる。

カメラと三脚を持って、いちおう撮影に出かけたワケだけれど、お昼前後の強い光もあって、撮ったのはフィルム1本弱。
でも、そんなことは二の次、三の次。
今日はこの、淡いけれど眩しい緑のシャワーに全身を包まれるのが目的だもん。
そして、今年もこの想いを再確認するために・・・・そう、「春山われは」
きっと、いくつになっても。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

岡をこえて

いつもなら海岸づたいに20分くらい歩いて行くスーパーに、今日は三ヶ岡経由で行こうと思い立った。
真名瀬から上り始めると、すでにノダイコンやシャガ、スミレの花がいっぱい開いている。秋~冬は丸くて赤い実をつけて、子どもたちに「マーブルチョコの木」として人気があるアオキも、柔らか色の新芽を立派に伸ばして。
(デジカメだけ持って出かけたが、メモリを入れ忘れていて (-_-;)
仕方がないからケイタイのカメラで撮影・・・・いまいち鮮やかさが出ませんね。え、いつもとそんなに変わらない?)
070321_151501 070321_154801 070321_151801

一人でひっそりと歩いていると、動物たちの気配が身近に感じられる。
ゲソッゲソッゲソッ・・・という鳴き声はタイワンリス。すぐ近くの木の枝を2匹が追いつ追われつしている。リスくんたちも恋の季節なのだね~、よいね~(^-^)070321_153901
そして・・・・
頭上を見れば、なんとサクラが真っ盛り!
三ヶ岡の花見はリーダー仲間の恒例なのに、今年は次に仲間が集まるまでに花が終わってしまいそう。
今度の週末、だれか来るかな?

尾根筋から見える一色~大浜~長者ヶ崎の海岸線も、夕方の澄んだ空気のせいか、よりクッキリと美しく見える。
そう、葉山の海岸線はほんとうに美しい、と思う。
070321_153301 070321_155701
低く差し込む日の光の中、遊歩道を降りれば国道134号線。
(木立の向こうに光っているのは空、ではなく、海です)
今日の買い物散歩は軽くロケハン。今度は愛用のMZ-3とともに撮影に来よう。
その前に、ファインダーの掃除をしてもらわなくちゃ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

天然のカラマツ

写真塾なんだから・・・・宿のことばかりじゃなくて、森のことも書かなくちゃね。

土曜日の夕方からチラチラしだした雪は、夜には本格的になり、寝る前に何度も窓の外をのぞいて積もり具合を確認、明朝に期待を膨らませて「おやすみなさい」
朝5時半に起床、6時過ぎに出かける準備が整うが、まだ暗い。玄関でゆっくりとスノーシューを合わせたりしているうちに、ほの明るくなってきたので出発。雪はまだちらついている。気温はマイナス5度、だいぶ暖かい。
昨日、縦横無尽にさんざんつけたトレースはきれいに消えている。ふかふかの新雪の上を駆け回りたい衝動を抑えて、仲間と自分の撮影アングルを気にしつつ、慎重に歩みを進める。

スキー場が近いので、深い森というイメージはないが、ゲレンデの空間がある上に、カラマツ林が中心となっているので、明るく開けた印象。そこに天然のカラマツが伸び伸びと大きく枝を広げている様は、見ていて気持ちがいい。姿はよいけれど、ちょっとひ弱な感じがする植林されたカラマツとは違って、威風堂々、ワイルドな感じが何とも魅力的。
カメラを向けてみたけど、その魅力を十分に表現できない・・・・。

少し早めに切り上げて、8時からの朝食の前にお風呂に入ろう・・・・なんて思って出かけたのに、気がつくと時計は7時半を回っている。いつの間にか、一緒に出たはずの仲間の姿も見当たらず。お風呂は諦めて、8時ギリギリに朝の撮影終了。フィルムは3本消費。

10時過ぎに玄関前に集合。今度は参加者全員で撮影に出かける。高峰温泉ではスノーシューやクロスカントリースキーが無料で借りられる。そればかりか、出かけるたびに宿の方がフィッティングをしてくださる。ほんとに心地よいサービス。
今回は高峰山を目指すので少々の登りがあるとのこと、アドバイスに従って普段は持たないストックもお借りして、いざ出発!

登りに入ると、斜面にはツツジやシャクナゲがたくさん見られる。これが花をつける季節に、ぜひまた来てみたい! シャクナゲは葉を丸めてダラリとたらしている。こうして厳しい冬をやりすごすのだね。それが雪から顔を出しているところは、宇宙船の軟着陸かなにかのよう。
・・・・なんて呑気に撮影していたのもここまで。いよいよ急登に入る。三脚をたたんでストックを頼りに一歩一歩・・・・(に)さんの説明から想像していたよりも、かなりの勾配がある。のけぞって仰ぎ見ると、そのまま後ろにひっくり返ってしまいそう。「(だいぶ)話が違うゾ~」 ストック借りてきてヨカッタ♪
それにしても、仲間の姿がぜんぜん見えない。中には、わたしより20歳前後お年を重ねてらっしゃるメンバーも3-4人・・・・みんなホントにここ登ったの~?!
「でも他にトレースもないしなぁ~」・・・・信じて登っていくと、急登が終わったことろでやっと(フ)さんの背中が見えた! やれやれお昼だ!

20070217_035 平らに開けた場所でお昼を食べているうちに、みるみる空が晴れてきて・・・・木々の向こうの山の斜面もクッキリ(写真左)。
枝先についたたくさんの雫もお日様の光を受けてキラキラしだして。
ひゃぁ~すごいすごい、ご飯食べてる場合じゃない! でもお腹がすいては集中できない! どうすればいいの~??

みんなカメラを取り出して、思い思いの方に向かってシャッターを切り続けてる。
それじゃ、わたしも・・・・もちろん、お弁当はしっかり食べ終えましたよ♪

最後の最後に神様は、ステキな演出をしてくれました。
曇り(霧)~新雪~青空と、雪の森の魅力をフルコースで楽しめた2日間。高峰温泉ご自慢の星空が観察できなかったのは残念だけど、それは次回のお楽しみにとっておこう。
2日間楽しくご一緒してくださった参加者のみなさん、(に)さん、心遣いに満ちたもてなしをしてくださった宿のみなさん、そして出会ったすべてのいのちに、感謝。

(ポジで撮った写真は、後日アップする予定です。気が向いたらチェックしてみてね)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

葉山で炭焼き

2007_005 葉山上山口、横須賀に抜ける道路沿いに葉山炭焼き同好会の「蛇塚(じゃづか)工房」はある。
名前は小屋のすぐ近くにある山から由来している。
今日はマリンキッズの経験者高学年グループがここにおじゃまして、一日いろいろな仕事を体験させてもらう。同好会の方が7人いてくださるので、リーダーは一歩引いて主に安全面に気を配る。

来週に今年初の「火入れ式」を控えた蛇塚工房には、やるべき仕事がたくさん!
子どもたちはまず、炭の材料となる丸太を窯の近くまで運ぶ。そして、屋根材となる細い枝をノコギリで短く切る。
2007_009_1 2007_008_1 2007_010
丸太って見た目よりずっと重いよね、ヨロヨロしながらもラクな担ぎ方を教えてもらって、だんだんと足取りもしっかりしてくる。
ノコギリだって、おじいちゃん世代の(え)じぃに厳しく教わりながら、見違えるくらい上手に使えるようになった!
子どもってすごいなぁ~、と思う瞬間だ。

同好会の方いわく「炭焼きで一番大変なのが、材の切り出しなんだよ」と2007_012いうことで、丸太 を切り出した山を見せてもらう。工房から車で7-8分ほど上った住宅の裏山だが、そこから見える風景が!
茨城から来たリーダーの(あ)が「海しかイメージがなかったけど、葉山にもこんなところがあるんですね~」と。そう、葉山にはステキな里山があるんです。
段々畑の向こうに下山川の流れをはさんで続く葉山の山並み。昔はその山のあちこちから炭を焼く煙が昇っていたに違いない。
急斜面からの材の切り出しはとても危ない仕事なので、子どもたちにさせないのはもちろん、たまに体験しに来る大人でさえ、初めての人はお断りなんだそうだ。
今日見せてもらったのは同好会の方に縁のある土地だったけど、普段は「うちの裏山が茂ってきたので手入れしてほしい」というリクエストに応えて間伐に行くこともあるとか。

裏山から帰ったら、あったかーくておいしいトン汁をご馳走になりながらお弁当を食べる。体を使って働いた後のご飯はいつも以上においしいね♪
そして、午後からは窯出し。去年焼いた炭を窯から出す。
2007_017 2007_019 2007_021
窯から出して運んだ炭を、適当な長さに切る。
昔ながらの天秤ばかりで重さを量って、10キロずつ袋に詰める。これは大事な商品なんだね。
2007_023 2007_024
窯から炭がすっかり出せたら、今度は先ほど運んだ材木を窯に入れる。隙間なくぎっしり詰めるのがコツ。
窯の中は天井の高さが130センチくらい。子どもでも高学年の子はかがまないと入れない。頭をぶつけて天井に穴が開くと大変! ということで、窯入れは同好会の方にお任せした。
普通の材のほかにも、いろいろな物を焼くと面白い炭ができる。パイナップルやマツボックリ・・・・今回はちょっと変わった形のカボチャを焼くことに。
形が崩れないように、缶にノコギリくずを詰め、その中にカボチャを埋めて余った隙間に枝を詰める。
ヘタを入れない高さ10センチ、最大周囲39センチ、重さ600グラムのカボチャ。炭になるとどのくらいサイズダウンするのかな?
2007_014 2007_027 2007_028

現代の子どもたちにとっては(大人にとっても)、普段の生活ではおよそ触れることのできない数々の作業・・・・今日の炭焼き体験は、子どもたちの心にどんな印象を残したのだろうか。
予想した以上によく働いた子どもたちの姿には、正直ビックリした。ふざけたりサボったり、飽きて遊びだす子は誰もいなかったもんね。またまた見直したよ、マリンキッズ!
これ、親子プログラムにしても面白いと思うなぁ。

炭焼き同好会のみなさん、どうもありがとうございました!

本日のおまけ:ローカルなジョーク
OFスタッフ「火入れ式には神主さん来るんですか?」
同好会の方「神主は来ないけど、町長が来るかも」
一同「あははは・・・・!」
(これは葉山町民でないとわからないかもしれませんね。町長の前職は森戸神社の神主さんなのでした。)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ガビチョウ!

先日の「バード&雫ウォッチング」で紹介したナゾの鳥・・・・。
kenjiroさんからのコメントでわかったのですが、ガビチョウという外来種でした。日本の野鳥図鑑に載っていないワケだ。
kenjiroさん、あんな不鮮明な写真を元に調べてくださって、ありがとうございます!
わたくし、人頼み&ものぐさでいけませんね。でも、ブログって便利♪(ナンテネ)

“ガビチョウ”で検索すると、たくさん出てくる出てくる・・・・。
1990年代以降、各地で鳴き声が聞かれたり、目撃される件数が増えているようですね。
いろんなトリの鳴き真似をするとか、美しい声でさまざまな鳴き声をするとかありますが、先日は残念ながら声は聞けませんでした。

そういえば、写真教室で会う(マッ)はトリ好きで八王子郊外に住んでいるけれど、去年だったか「近所(自宅から?)でガビチョウが見えたの~」と言っていたのを思い出すなぁ。多摩地域も目撃情報が多い場所のひとつ。
日本に輸入されたのは江戸時代かららしく、飼われていた歴史はけっこう長いけれど、野外で見られるようになったのは80年代からのようです。

環境省のサイトによると、定着しているのは福岡・熊本・大分~福島・宮城までの12都県。
もちろん神奈川県もその中に入っているけれど、お隣の静岡県は入っていない。このサイトがいつ頃アップされたのかはわからないけど、箱根にいたということは、関所を越えて静岡県にも定着かしら?
ガビチョウに悪気はないけれど、他の外来の動植物と同様に、定着地域ではガビチョウ類が最優占種となっていて、在来種への直接的・間接的な影響が懸念されているよう。ハワイでもガビチョウの生息が在来鳥類の衰退の一因となってるんだって(環境省環境自然局のサイトより)
確かに、ヒトの近くに来ても恐れない大胆な様子、なかなかのツワモノのようでした。

数ある中で、写真、データ(多摩地域だけですが)、解説などが詳しかったサイトを貼り付 けておきますので、ご参照ください。↓
http://kawasemi.k-server.org/research/gabi/gabi.html

Photo_10おまけ:箱根で一緒にナゾの鳥を目撃した(つ)名人から、後日コンパクトデジカメで撮った写真が送られてきましたので、ここにアップさせていただきます。(つ)さん、ありがとうございます♪
(←撮影(つ)名人。一緒に撮影したわたしのボケボケ写真との違いったら。さすが名人! おまえがヘタ過ぎるだけって?・・・・その通りです)

| | コメント (1) | トラックバック (0)

森戸川を遡る

061217_002 2ヶ月ぶりにマリンキッズに参加。
今月はちょっと海を離れて川&山へ。
長柄にある御霊神社に集合して、小雨模様もなんのその、いざ出発!
(←)歩き始めのうちは、川の両側は護岸されていて、水面も道路からかなり下に遠くみえる。
今日は風が強く、耳をすませると、風が空を渡っていく音が聞こえる。
見上げれば、枯葉が鳥の群れのようにたくさん舞い上がって、中にはクルクル回りながらゆっくり落ちてくる葉っぱもあるね。

061217_004(←) ここからは林道を歩く。早速、鳥を見つけた子どもたち。
シジュウカラ、アオジ、コゲラなどが観らたようです。
その後もエナガの群れやウソ、メジロなども観られ、野鳥の会の人も観察会に訪れていました。061217_005

川原に下りて、葉っぱ競争! (→)
位置について・・・・用意、スタート♪
誰の葉っぱが一番早くゴールするかな?
みんな、シンケンそのものです。

下見を重ねたスタッフによれば、この山はいつも湿めり気が多いとのこと。足元はぬかるんでいて、こういう道を歩くのも、今の子どもたちにとっては珍しい 体験。ぐちゃぐちゃになった泥道をみて「ヘドロ」という子が何人もいました。でも、臭くないっしょ?061217_014

湿度のゆえか、スギの木肌もコケを美しくまとっている(→)
林床にはさまざまな種類のシダが茂っていて、原生林のような雰囲気に一役買っており、子どもたちもシダの葉をひっくり返しては、胞子がボツボツついているのを見つけている。

061217_007(←)道すがら、岩肌を伝って水が滴り落ちている場所が現れる。
思わずコップを取り出して・・・・ちょっとゴミが入っちゃったけど、沈むのを待って飲んでみる。
「この水、おいしい!」「薬臭くない!」

気軽に飲むのもいいけれど、近くに人家や酪農家、ゴミ処理施設などがないかどうかの確認は必要です。

061217_010 進むにつれて道はますます山深くなり・・・・川の中を歩く場面も。これが結構オモシロイのだ。
細いハリガネのような不思議な生き物も見つけたね。メダカのような小さなサカナもいました。
061217_012

そして今日の目的地。ここが森戸川の源流のひとつ(→)
シダの下、岩の穴の中からチョロチョロと水がしみ出しているよ。
「え~、ここが?」ちょっと拍子抜けした子どももいたけれど「森の樹が水を蓄えているから、1週間くらい雨が降らなくても川の水はなくならないんだよ」との(み)の説明に納得。そのことを、既に知識としては知っている子もいたね。知識と体験の結びつき、それが大事。

061217_015 源流からは登りが続き、二子山の山頂手前で南郷上の山公園に下りる。
(←)ここがゴール! 
みんなよく歩きました。お母さんと妹へ湧き水のお土産を手にしている子もいて、重かったでしょ?

ここの芝生の上にはアカハラもいたよ。


今回は研修にも参加せずのブッツケ本番だったけれど、スタッフ体制が充実していたこともあり、安心して山歩きを楽しむことができた。
途中までは数年前の4月上旬に個人的にも入ったことがあったが、ぐるりと一回りしたのは初めて。春先にはニリンソウの群落も見られたし、次回はカメラと三脚を持って、じっくりと歩きたいところだ。季節を変えて、ぜひ再度。
061217_021
評価会を終えて帰る頃にはすっかり日も暮れて。
小雨で始まった一日の締めは、こんなに晴れ渡った夕焼け空。

もうすぐ冬至です。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

バード&雫ウォッチング

061210_010 食い倒れの打ち上げ小旅行、二日目の朝もモリモリ食べて(写真左)、10時にチェックアウト。
出かける前に部屋の窓から空模様を見ていると、庭でなにやら大きなものが動いている。
キジだ! しかも4羽もいる。もっと眺めのよいラウンジから見ると、オスが061210 3羽メスが4羽・・・遠くにももっといるみたい。レースのカーテン越しに、しばし観察。なるほど~、「とりぱん」の作者は毎日こんな気分を味わっているのだな。

さて、心配された雨も宿を出る頃には上がって、姥子バス停から湖尻へ向かう。
雨が上がったばかりの周辺は、木々の梢や木の実に雫がついてキラキラキラキラ・・・・どんな都会のイルミネーションも敵わない美しさ。
姥子バス停までの道路沿いも魅力的な存在がたくさんあって、ついつい足が止まってしまう。デジカメだけだからまだいいものの、いつものカメラ&三脚を持っていようものなら、250m先のバス停まで1時間はかかるだろう。

061210_1 と、道端のヤブから棒・・・・じゃなくて、小鳥が出てきて、人目も気にせずしきりに地面を突ついている。この鳥がまた、なんとも特徴的な容貌で。メジロのように目の周りがクッキリと白く縁取りされているだけでなく、白のラインが目尻から後ろにスーッと伸びている。嘴は黄色、体色は茶色、でもメジロよりひと周り大きい。体型は丸っこくて地面を歩いてるけど、ツグミのような斑模様はない。これ何だろー?? 持参した薄い図鑑にはそれらしいのは見当たらなかった。家に帰って調べても・・・・ナイ。ヒタキ類かなぁ?とも思うけど、ヒタキならもうちょっとスリムかしら。それにヒタキって地面歩く?? 写真が不鮮明で申し訳ないですが、どなたか鳥に詳しい方、わかりませんか? いざとなったらnature's eyeの(た)ちゃんに聞いてみるか。

061210_015 湖尻からは芦ノ湖の東岸を通る遊歩道を散策。この道は自転車用に舗装されているが自動車は入って来られず、季節のせいか人影もほとんどなく、ゆっくりと快適に歩くことができた。
両脇にはアカガシなどの常緑樹、ヒメシャラ、カエデ類に混じってブナの姿も。特にアカガシは樹齢数百年はあろうかと思われる立派な巨樹がいくつも観られる。読んだばかりの宮脇昭さんのことを思い浮かべる。この巨樹も、始まりは一粒のドングリだったのだ。

ここでも鳥たちがたくさん観られた。鮮やかなオレンジが目立つヤマガラ、丸っこくてかわいいエナガ、とりぱんでおなじみツグミん、見かけても「なんだ」と思ってしまうヒヨドリなどなど・・・。鳥たちも雨上がりを待ちわびていたのだろう、みんなエサ探しに忙しそうだった。
061210_017
そして、この道も雫ロード。頭上に、両脇に、雫をたたえた梢やコケがあちこちに見つかり、デジカメでもいいや! と撮影してみる・・・・(写真右)。ああ、三脚とマクロレンズがあれば!

061210_018コケと雫といえば(つ)さんワールド。
今回、唯一人カメラとレンズ (ただし惜しいかな、マクロでない)を持ってきた(つ)名人も、身を乗り出して撮影に挑んでいる(写真左)

いいショット撮れましたか?


箱根園で昼食後、再び元箱根を目指して歩く。
こちらの道は現代版石畳って感じで、ゴツゴツした石が埋め込んであり、少々歩きづらい。でも、より水際に近く、水の音が心地よく響いてくる。
途中、箱根神社にも参拝。長い階段を上った所には、平安時代から生きているとされるスギの木立。植林され、手入れしないままに放置されたスギと同じ樹とは思えない風格。1000年もの間、人間の営み、歴史を見てきたのだね、これから先、いつまで生きるのだろうか。061210_022061210_023
箱根神社の狛犬も背中にコケをまとって・・・・ゴージャスな感じ?!
カメラを手にした(つ)さんがこの狛犬の周りもウロウロしているのが面白く♪(左の写真の尻尾のあたりに写る白っぽい人影が(つ)さんです)

今回の旅は飲み&食い&温泉三昧だ!・・・・とは言いつつも、やはり自然の中を歩くのは気持ちがいいもの。
結局トータルで6キロくらい歩きました。
少しはカロリー消費したかしら?

| | コメント (2) | トラックバック (0)

どんぐり山で

(た)ちゃん主催のワンデイハイクに参加してきました。
お天気はあいにくでしたが、三ヶ岡を歩いている間は風も雨もさほど強くはなく、ゆっくりのんびり裏山散歩を楽しめました。
参加者はご家族連れが多くて、(た)ちゃんが環境教育顧問を務める都内の幼稚園に通う子どもたちとその親御さん。ちゅうさんははるばる埼玉から来てくれました。あと、夏にスノーケリング教室で何度もお会いした(き)さん父娘とも久しぶりの再会。思えば、(き)さん父娘とわたしで「秋に三ヶ岡ハイキングしようよ~」と(た)ちゃんにリクエストしたのでした。

子どもの低い視線は、いろんなものを見つけます。061119_008
三ヶ岡はドングリをつける樹がたくさん。けれど尾根筋はほとんど拾い尽くされていて。でもちょっとコースを変えてあじさいコースの方へ少し降りると、主にアカガシのドングリがたくさんあります。クラフトを作るために帽子をかぶったままのを夢中で探しました。
「ドングリにはこんなにたくさんの種類があるんだよ」と、並べて説明してくれる(た)ちゃん。(→)

061119_004三ヶ岡の頂上からは海が見渡せます。晴れていれば江ノ島はもちろん、富士山や伊豆半 島までくっきり見えるのですが、今日は江ノ島がぼんやり・・・・がやっと。でも、ヨットやウィンドサーフィン、アウトリガーカヌーなどが出ているのがよく見えました。
(←)望遠鏡で何が見えるかな?
三ヶ岡には小鳥もたくさん来ていて、にぎやかなこと♪
木蝋を採るハゼの実がたわわになっていて、これが鳥たちの大好物なのです。


尾根筋の東屋でお昼を食べて、元気ハツラツと山を降り、真名瀬の浜でビーチコーミン061119_006グ。そこでこんなにスゴイものを見つけました!(→)
さて、これは何でしょう?
っていうとまたクイズになっちゃうので、答えを言うと・・・・ウミガメの骨!! (写真はアゴの部分)
近くには甲羅の部分も落ちていて、(た)ちゃんの説明のように、甲羅が肋骨と同じ作りであることがよくわかります。
周辺に落ちていた骨の破片はすべて(た)ちゃんが持ち帰ったので、キレイに処理したものが、来年の夏あたり、スノーケリング教室で?見られるかもしれませんよ。

海辺に出た頃から雨風が強くなり、それでもみんなバフンウニの殻やビーチグラスなど、キレイなものをたくさん見つけてお土産にしました。
手がかじかんでしまったのでクラフト作りはお家に帰ってから、ということになりましたが、みんながどんなドングリ・ペンダント作るのか、ちょっと見てみたかったな♪

10時に集合して14時半に解散。でもたった4時間半とは思えないほど充実していて、参加者同士仲良くなったワンデイハイクでした。
お天気がよければ、もっともっと快適&楽しかったこととは思いますが、これに懲りずにまた季節を変えて葉山に遊びに来てほしいな、と思います。
今回参加できなかった方、12月9日にもう一回チャンスがありますよ。お天気いいといいですね。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

ツワブキの花

061118_005 ツワブキ。
三浦半島ではよく目にする植物だ。もちろん葉山にも多い。
フキと同じキク科の植物で、葉っぱの形はフキに似ているけど質感は全然違う。
海岸沿いに多く生えるだけあって、普通のフキに比べるとピカピカつるつる、硬くて丈夫。
でも若い葉を湯がいておひたしにしたり、茎をキャラブキにしたりで、食べてもおいしい(らしい)。

葉っぱは良く似ているけど花は?
フキの花はいわゆるフキノトウとして、早春の野山でよく見られる。
で、そのときに写真仲間と話題になった。「ツワブキもやっぱりフキノトウみたいなのが出るのかな?」って。
中には「うちの庭にツワブキあるよ」って友達もいたけど、「でもツワブキのフキノトウは見たことないなぁ」
そうか、フキノトウは出ないのか。じゃあどんな花が咲くんだろう・・・・と、そのときは思ってそれっきりになっていた。
そうしたら。
先週あたりから、町内あちこちにあるツワブキの葉の上に黄色いキクみたいな花が咲いてるではないか。
これってもしかして、ツワブキの花?

ビンゴ! ツワブキの花は秋に咲くのでした。
春先にフキノトウ探しても、見つからないワケだ。
でもいずれにしてもフキノトウにはならないのね。
それにしても、葉山に通い始めて数年、今までツワブキの花に気づかなかったなんて、不覚。目に入っていたのに見ていなかった、の典型だ。
今日の話題は、知ってる人にしてみれば「なんだ、そんなこと」って感じだろう。
でも、この気づきは、わたしにとっては大切。

上の写真は「日影茶屋」の玄関横の植え込み。
毎朝バスの車窓から眺めてキレイだなぁ~と思ってて、今日やっとカメラに収めることができた。
バス停付近や道路端に生えているのと違って、ここのは手入れが行き届いていて、枯れた葉っぱなんてひとつもない。
今朝チャリンコを転がして行ったときも、従業員の方が玄関先に打ち水をしてガラス戸を磨いているところで、「写真撮らせていただけますか?」とたずねたら、快く了承してくれた。「あんまりキレイに咲いているから」と言ったら嬉しそうで。こういうリクエストには慣れているのかもしれない。
気持ちのよい人がいる場所には、花も美しく咲くのだな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

都会の足元にも

061020_124801 お昼休み、芝公園を歩いていたら、こんな子に出会いました。
プラタナスの実生、っていうか2年生かな?
デジカメを持って出なかったので、携帯でパチリ。色味はいまいちですが、落ち葉の間からしっかり茎を伸ばしているの、わかりますか?

街路樹として植えられている母樹はどこかから連れてこられたものだろうけど、その子どもはここに根付き、育っていく・・・・といいなぁ。
ここは歩道のすぐ脇。わずか10分の間に、何人も何百人もの人がここを通り過ぎていくけど、この子の存在に気づくのは何人いるのかな。かくいうわたしも、今まで何十回となくここを通っていて、今日初めて気がついたんだけど。これからも様子を見に行ってみよう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

クマが暮らすところ

ブナの森は豊かだ。ブナ、ミズナラなどブナ科の木の実はクマの大好物。キノコの種類も多い。
昨年は各地でブナをはじめとする木の実が大豊作だった。ブナ科だけでなく、カエデや針葉樹までがたわわに実をつけているのを見て、「植物だけが感じることができる異変が、なにか起きているのだろうか?」なんて森仲間と話していたくらい。
その反動でこの秋は実りがさっぱり。いつもならかわいい赤い実をつけて、撮影者に人気のあるコマユミの実も、ぜんぜん見当たらなかった。

森に食糧が少なければクマたちも危険を冒して里に下りてくる。しかも昨年の大豊作のおかげで母クマが栄養をたっぷり摂れたので、子どもがたくさん生まれているらしい。写真教室にマイカーで来た(お)さんも、夜中に道路を横断する3頭連れ(母クマと2頭の子グマ)に危うくぶつかるところだったとか。
玉原高原の麓はリンゴやブドウなど果物の産地で、今年は森よりも里でのクマ目撃情報が多いと聞いた。少々危険でも、おいしくて栄養のある果物が確実にたくさん手に入る・・・・となれば、わたしがクマでもやはり人里近くやってくるだろう。
そして。
ペンションのオーナーさんに聞いた人の話によると、里に下りて駆除(なんてイヤな響きの言葉!)されるクマの数は、昨年は3頭だけだったのが、今年は既に30頭に上っているらしい。
30頭! その話を聞いたとたん、目の前にズラ~っと並んだ30頭のクマの姿が浮かんでしまって、胸が締め付けられる思いがした。もちろん、いっぺんに30頭が殺されたわけではないから、わたしが想像したような光景はありえないのだけど、いっぺんだろうと数頭ずつだろうと同じこと。
一緒に話を聞いていた(に)さんも「(日本は)殺しちゃうんだよね・・・」と、せつなそうな声を出す。「人間の経済活動を守らなくちゃならないのは、十分理解できるんだけど・・・・30頭は多いなぁ・・・」
そう、30頭はいかにも多い・・・・玉原(武尊)周辺にどれくらいの数のツキノワグマが棲息するのか、正確には知らないけれど、おそらく200はいないだろう。(とあるサイトによると、群馬県内の推定生息数は昨年のデータで600頭となっている)

年に数回“遊び”に行くだけの人間が、その土地で暮らし、生計を立てている人たちの方針に無責任に口を出すな、と言われれば黙るしかないけど、なんとか殺さずにおく方法はないものなのか。(群馬県でも発信機をつけてリリース&追跡調査なども行なわれてはいるらしいが、殺されるクマがいるのも事実)
縄張りの中に食べ物がほとんどなく、空腹を抱えてやむにやまれず里に下りてゆき、あげくに射殺されてしまうクマたちの気持ちを考えると、なんとも切なくなるのである。こんなことを言うと「野生動物に気持ちなんかあるか!」とか、「感傷だけでは生活できない」とか怒られそうだけど。
遊びに行くだけだからこそ、の思い入れや、その土地への愛着もあるんだけどな。クマが暮らせる森だからこそ、の魅力が、わたしたちに何度となく足を運ばせるのだから。
どうかクマたち、なんとかこの厳しい秋冬を乗り越えておくれ、と祈らずにはいられない。


写真教室で、森に出かける前に、木風舎代表の橋谷さんがツキノワグマに出会ってしまったときの心構えを、とても詳しく、わかりやすくレクチャーしてくれた。
大声を上げないのは基本中の基本。人間がクマを恐れるのと同じように(それ以上に?)、クマは人間を恐れている。クマが仕方なく人間に攻撃してしまった数と、人間がクマを殺した数とでは、ケタ違いに後者の方が多いのだから。
(お互いにとって)不幸にも出会ってしまったら、彼らに逃げるチャンスを与えてあげるように。具体的には、慌てず騒がず、ゆっくりと後ずさりしつつ、その場を立ち去る。このとき背中は見せないほうがいい。
人間に出くわしただけでパニックになっているクマを、いたずらに刺激しないこと。相手の方が怖がっている、逃げたがっている・・・・ということを常に頭において対処すること。
そしてやはり何よりも、出会わないために、こちらの存在を相手に知らせること。
人間の存在を知れば、彼らは避けていく。アンドンクラゲといっしょですな。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

霧に煙る秋の森

群馬県玉原(たんばら)高原。
沼田市内から車で40分くらい、武尊(ほたか)山の中腹にある。
夏にはラベンダーパークになることで有名なゲレンデの周りに、樹齢数百年のブナの森が広がっている。スキー場ができる前は関東一円でも一、二を争う規模のブナ林だったという。

東京阿佐ヶ谷にあるネイチュアリングスクール木風舎の“自然を感じるための写真教室”は毎年春と秋の2回、ここで開催されている。わたしは1998年春から参加。途中1回だけやむを得ない都合で行かれなかったけれど、それ以外は欠かしていない。
この週末も秋の写真教室が開催された。友人と個人的に遊びに来たり、冬にネイチャースキーで来たりしているから、玉原を訪れるのは20回以上になる。
061016_001
昨夜の新幹線で現地入りした時は、外の様子はわからなかったが、今朝目覚めて窓の外 を眺めると・・・・カエデが見事に色づいているのが見え(写真右)、思わず「うわぁー!」
朝食後、参加者全員がそろい、ペンション街の裏を通るルートを取ってキャンプ場方面へ。
元々ここはクマが暮らしている場所。キノコ獲りの人たちも結構入っていて、クマ鈴をつけている人が多いが、あれはなんとなく好きになれない。でも、ひとりになって写真を撮ることに集中していると、ついつい気配が消えてしまうので、仲間から離れてしまったときは、なるべく歌ったり、口笛を吹いたりして、こちらの存在をクマたちに気づいてもらうように。

061016_006 さて、出発した頃から霧が出始め。風がほとんどなく、霧は晴れるどころか時々深くなり、一瞬としてとどまることのない光と色の移り変わりのドラマに、みんな夢中でシャッターを切る。わたしは・・・・どちらかというと見とれるばかりで。
ブナの森の秋は「黄葉」といわれるように、赤というよりは黄色く色づく樹種が多く、一般受け?はしない。けれどもよくよく見てみると、黄色にもいろいろあり・・・・茶色が交じりがちなブナ、透き通ったレモンイエローのコシアブラ、蝋っぽい質感と色味の鮮やかなイタヤカエデ、それにオオカメノキの紫がかった紅色etcetc...に元々の緑色がまだ残っていて・・・・とてもシックでおしゃれな色合い。葉の形も実に様々で、眺めていると祖先たちが生み出した着物や帯などの伝統の柄を思い浮かべる。身の回りにある自然の造詣を愛で、意匠に生かす、そういう遺伝子をわたしたち日本人は受け継いでいるのだな、なーんて、ふと誇らしく思う。
そんなことに気づけたのも、霧がものの形を一層ハッキリと浮かび上がらせてくれたおかげだ。

四季のある、自然豊かな国に生まれたことに感謝して。

| | コメント (4) | トラックバック (1)

北へ、高地へ

週末は海三昧じゃなかったのかっ!
と、自分でもつっこみを入れたくなりますが、またまた長野新幹線に乗ってまーす!

この連休は写真仲間と志賀高原へ。なんだかんだいって、海の日に海辺から離れるのは3年連続。しかも毎回行き先は志賀高原。針葉樹の森と湿原に恵まれ、温泉はあるし、避暑にもなるし、この時季はホタルが見られる!
今回は秋にグループ展を開くので、その打ち合わせと撮影を兼ねた合宿(朝食前のランニングとかあったらどうしよう・・・)で、アドバイザーとして、(に)さんも来てくださる。どんな3日間になるか、楽しみだ。

060717_046 060717_006 060717_020

お昼過ぎに宿に到着し、昨日の夜出で先に着いていた仲間と浅間のふもとからいらした(に)さんに合流。持参したランチ(わたしは長野駅で買ったおやき)を食べた後、撮影に出かける。今日は宿から歩いて行かれる木戸池~田ノ原湿原へ。宿のすぐ裏手にシラビソのうっそうとした森が広がり(写真左)、針葉樹特有のフィトンチッドのよい香が鼻をくすぐる。足元にはゴゼンタチバナやベニバナイチヤクソウなどなど初夏を彩る花々が盛りを終えようとしている。田ノ原湿原の斜面ではニッコウキズゲ(写真中)の群落が点々と灯りをともしたように目を引き、湿原の中はワタスゲの他、ツルコケモモ、ヒメシャクナゲetc・・・が可憐なピンク色で存在を主張している。食虫植物として知られるモウセンゴケも小さな小さな白い花を咲かせていた。コケという名が付いているものの、立派な顕花植物だ。
こうしてみると湿原というのは、なんだか磯に似たところがある。数え切れないほど多くの種類の小さな生き物がパッチワークのように棲息している。きっとお互いが上手に棲み分けたり、持ちつ持たれつの関係を築いたりしているのかも。遠めに見たら何もないように思えるのに、近づいてよーく観てみるとそこにはミクロワールドが広がっていて、時間を忘れてしまいそうになるのも似ている。
この面白さを写真で表現できたら! とも思うが、湿原というところ、木道しか歩けないという大きな制約があり、なかなか思うようには撮らせてもらえないのであった。

060717 本日のおまけ:手乗りチョウ
写真もテレマークスキーも名人級の(つ)さんに、新たな名人芸(?)が開花!
このなんとかキマダラ(いいかげんでスミマセン)というチョウ、ず~っと(つ)さんの右手にとまって離れませんでした。
と、草むらから立ち上がった(つ)さん、写真のチョウを右手にとまらせたまま、なんと、なんとかシジミ(いいかげんでスミマセン)を左手に乗せているではありませんか!
さすがにシジミチョウはすぐに飛び立ってしまったので、写真には残せませんでしたが、恐れ入りました♪

| | コメント (0) | トラックバック (0)